心おきなくどうするかというとイサキ戦線に復帰する。結論から書くとタチウオはやはり苦手だと再確認できただけ。魚信の数に対して針掛かりに持ちこめるのは7、8回に1回、二軍落ちペースだった。どうして掛からない? 逆に掛かったときもどうして掛かった? タチウオの闇は深い。
羽田・かみやからタチウオ・アジリレー。昨年このリレーを2戦して2戦ともいい思いをしたので、今年も腕に見合わぬ期待をしての釣行。リレー船とは別にタチウオ船も出船予定だったので、釣り人が分散して割り当てが多いかもと予想して予約したが、タチウオ船は出船不成立で送迎バスに乗った10人のうち7人がタチウオ・アジリレーの釣り客。割り当て少ないどころか、座れる釣り座がちゃんとあるのかしらとビビリながら桟橋へ。結局、18人となり、デカッw船長船からしゃちょう船長船に船を変えての出航となった。へた釣りの釣り座は左舷の前から3番目。横はH賀達人、その横にはいいあんべぇ達人。
45分ほど走って大貫沖へ。レッドクリフ状態のタチウオ船団ができていたが、デカッw船長は船団に合流せず、もう少し南下し一人旅でタチウオの反応を探す。へた釣りも探険丸MINIをじっと見つめていた。底付近にときどき反応が現れる。現れると船が減速し、その周りを探るように移動する。船長が何を見て、スルーする反応と釣ってみる反応とを区別しているのかは分からないが、船長と同じ物を見ているってのが楽しい。そのうち反応の差も分かるようになるかも……。ポイントが決まり第一投。30センチ刻みのフワフワ誘いで始めるとすぐに魚信。いつもの通り、びっくりして誘いを止めてしまい見逃し三振でスタート。
この日のエサは釣りたてサバの切り身。新鮮なエサのおかげか、タチウオの活性がそれなりにいいのか、誘っているとまずまずいい頻度でタチウオからのコンタクトはある。でも、ここからがイケない。エサがボロボロになるまで齧られているのに針掛かりに持ちこめない。魚信は出せているのでそのうち掛かるだろと甘い見通しでいたが、さっぱり掛からない。常時竿を動かしていると、魚信は出せても食わせられないのかもと悩んでいると、上乗りをしていたS藤コーチから「動かさない人の方が釣れてますよ~」と指摘される。動かさないのは嫌いなので、誘い後のスティ時間を2、3秒取るようにしてみる。
1匹目のタチウオを手にしたのは釣り始めて1時間半ほど経ってから。スティ中に魚信が出てそのままフワフワと竿を動かすと食い込んだ。その後またも40分ほど沈黙。魚信はあれどどうやったら食い込むのか正解が見つからない。2匹目は誘い上げて反応がなくなった?と諦めた瞬間に竿を引きこんだ。3匹目はフォール中に食ってきてあれ?とリールを巻いたら勝手に針掛かり。全部こんな調子。こうすれば掛かるという正解は遂に分からず。なんかいろいろやっていると何かの弾みに掛かってくれる。これでは打率が改善するはずがない。タチウオは6匹。指4本級も1匹混じって終わってみればまずまずの釣果。
「11時半になったらアジにリレーします」とのアナウンス。タチウオの1日船は竿を動かし続けて疲れるのでアジとのリレーを選んだのに、針掛かりの正解を求めてもう少しタチウオをやりたかったのだから勝手なもんである。アジのポイントは同じ大貫沖。タチウオ船団だと思っていた船団はタチウオとアジの混合船団だったみたいだ。反応はすぐに見つかる。探険丸MINIを確認すると底1メートルが真っ赤になっている。船長からの指示は「底をやって、上でコマセ撒くとサバが来るので気をつけて」だった。底50センチで1振り、50センチ巻き上げてもう1振り、最後に50センチ静かに竿を持ち上げて待つ。すぐに魚信。しばらくの間、こんなに簡単に釣れていいの?ってレベルの入れパクを楽しめる。
コマセを振り出し、タナを1.5メートルにすればすぐに竿先がピクピクと動き出す。少し仕掛けを張るように竿を持ち上げると、竿先をキュンと引き込む。低めのタナで掛けていたので、掛かりどころが悪いらしくバラシも多かったが、船の下にアジはいくらでもいる。バラシたってちっとも惜しくない。さすがにずっと入れパクというわけにはいかず、食いは少しずつ落ちていったが、沖上がり直前まで魚信は途切れずにあった。魚信がなくコマセを詰め替えるために仕掛けを回収したのは実釣約3時間で2回だけ。釣れるサイズはすべて25センチ級。食べて一番美味しいA5ランクのアジばかり31匹でクーラーの主役はタチウオを押しのけてアジに。
著者: へた釣り