18時、夕日を背にして多摩川を出る。ポイントに近づくにつれ少しずつ暗くなっていく。薄暮の海に船が止まる。雰囲気がある。夜アナゴ人気の理由はこれかっ!!と納得したが……初めてのアナゴ釣りは正直に書くとよく分からなかった。7匹釣ってストック5のお世話にならずには済む。
やっと行けた羽田・かみやの夜アナゴ。蒲田駅で日中船の釣り客を送ってきたバスにピックアップしてもらって、船宿に向かう。受付番号は6番。リレーの人がいるので四隅は無理としても、それなりに席を選べそうな番号だ。潮先は左舷の舳寄りなので前から2番目に席を決める。その後釣り客はどんどん増えてきて最終的には19人に。急遽2隻出しとなり、へた釣りは2隻目の左舷艫に移ることにした。1本は投げ置き竿の予定だったで、オマツリしにくい席なら釣りやすい。
船が木更津沖のポイントに到着するとちょうど日が落ち、薄暮。へた釣りはキス竿を2本出す。1本は釣鐘オモリの下から長さの違う仕掛けを2本出した物。これは足元や少しだけ投げて小突いて使う。もう1本は「かみや監修 置竿アナゴ天秤」を付けた。こっちはキャストして魚信があるまで放置するぶっこみスタイル。餌は「頭の硬いところにちょん掛けして縫い差し。たらしは4~5センチ」と指導があったので言われた通りにして、釣り開始。小突く速度が分からないので、速めからゆっくりめ、小突く幅もオモリが底で寝たり立ったりしてる小刻みなものからハリス分持ち上げるつもりの物までいろいろ試してみる。
最初の魚信があるまで2、30分は要したと思う。竿先がフルフルと揺れ、手元にも生体反応がはっきり伝わってくる。あっ!と思った瞬間に釣り人の性で竿を持ち上げてしまう。当然、生体反応は消失。餌を確認してみると、短くなっているし、針の近くもモゴモゴやられたっぽい。これがアナゴの甘噛みなのかな? 少し送ってからアワセると決めてから、次の魚信までまたも30分ほど。今度は少し送って1、2と数えてその間もアナゴが餌を齧っている感触を感じながらゆっくり聞き上げる。オモリが浮いても反応があるのを確認してから強めにアワセを入れる。人生初の本命アナゴをゲット。船に取り込んでからモタモタしているとオモリに巻きつかれて針を外すのにすごく時間がかかった。釣ったらすぐにアナゴを掴まないと手返しが恐ろしく悪くなると思い知る。
小突きは中速~遅めで幅はハリス分持ち上げる感じで魚信が出た。次の1匹も同じように小突いていると釣れた。これでいいのかな?と自信をつけかけたのだが、そう甘いものではないらしく、次の魚信をなかなか出せない。手持ちの竿が沈黙している間に、3匹目、4匹目、5匹目は投げたまま、たまに糸吹けを取るだけで放置してあった置き竿で釣れた。内容的には納得できてないが、それでも目標だった船宿から魚を恵んでもらわなくても済む5匹のノルマをクリアしてホッと一安心。
21時すぎに船長がアナゴを回収にくる。みんなの分のアナゴをさばいている間に、2匹(小突いて1、置き竿で1)追加して、都合7匹。船長がさばいてくれたアナゴにはちゃんと中骨が入っていて、中骨で煮つめを作って、まずはミニサイズのアナゴ丼に。わざわざ書かなくてもいいんだろうけど、ものすご~~~~~~~く、美味かった!!!
著者: へた釣り