父の日のそうめんパーティのもう1品として子供たちからリクエストがあったキスの天ぷら。アカクラゲ禍でこの時期なるべく避けたい釣り物だが、要望には応えねばなるまい。小雨は覚悟していたが予報よりもしっかり降られ雨中のシロギス特訓。食べ放題にはまだ遠いが1人前キス天6個で。
本格的に降るのは午後からで午前中は降っても小雨という予報だったはずなのに、朝玄関を開けると路面がしっかり濡れている。雨足が強いわけではないが、傘なしで駅に向かおうという気にはならない程度にはしとしとと降っていた。金沢八景・一ノ瀬丸から午前キスで出撃。受付を済ませ桟橋に着くと、いろんな人から「今日はイサキ日和ですね」と声をかけられる。雨で空が暗く確かにイサキには良さそうな空模様ではあるが、そういう日に限って、イサキ以外の釣り物を選ぶ逆張りの達人である。今日はシロギスを釣りに来たのだからイサキのことは考えないようにと自分に言い聞かせる。
船が空いていたので2本竿でやってみることに。キャストしやすいホワイトバロン鱚で天秤仕掛け、誘いが効きやすいフィルダーキスで胴突き仕掛け。ポイントは中ノ瀬の水深18メートル。先に足元用の胴突き仕掛けを投入し、底をトントンと何度か小突いて置き竿にしようとすると竿先をブルルと震わす魚信。焦らずに送って十分に食い込ませてから竿を持ち上げると船中1匹目をゲット。お次も先に胴突きを足元に投入し、天秤をキャストしてゆっくり手前に引いてくると2匹目は天秤仕掛けでゲット。と同時に置き竿にしていた胴突きにも魚信が出て釣り開始5分であっという間に3匹。サイズはやや小ぶりだがキス天希望なのでちょうどよい。これは食い放題も夢じゃないかもな滑り出し。
最初のポイントが良かっただけで、こんなペースがずっと続くほどシロギスの魚影は濃くない。投入してすぐに魚信が出ることは稀で、船が流れて行ってキスがいる場所に差し掛かるとバタバタと魚信がでる。胴突きはマメに小突いてややタルマセ気味にして置いて待つ。天秤はキャストして広く探るという方針だったが、キャストしてもなぜかすぐに仕掛けが船下まで来てしまう。投げ直そうと仕掛けを回収すると回収中にアカクラゲが絡むのでキャストし直すかそのまま粘るかの判断が難しい。天秤ではほとんど魚信を出せず胴突きでばかり釣れる。キャストが効かないのだから2本とも足元をネチネチが正解かな?
置き竿にしていることが多い胴突き仕掛けにばかり魚信が続くので、「俺の存在ってもしかして邪魔?」という気がし始める。それを認めてしまっては釣りとして楽しくない。天秤仕掛けがダメで胴突き仕掛けに魚信が集中していると考えることにした。竿を2本とも胴突き仕掛けにして、軽くキャストして足元まで来たら、もう1本をキャストしてと順繰りに少し遠くと足元を探る作戦を決行するが、すぐに足元まで仕掛けが来てしまうので諦める。2本竿で底を小突いたり、持ち上げて落したりと誘うアナゴ釣りみたいな釣り方に。魚信の多くは誘っている最中や誘った直後に出るので、「俺の存在…全くの邪魔というわけではなさそう」。
シロギスの活性は悪くないけど魚影はまばらという印象で、魚信が出るポイントでは2本ほぼ同時に魚信るということが何度かあった。少しタルマセ気味にすると胴突きの上の針にもシロギスが食ってくることがあることを知った。天秤より胴突き仕掛けの方がエサの付け方がシビアな気がした。魚信は出たのに掛からないということが何度かあった。そのいずれもがエサがまっすぐ付けられず、付け直すかどうかで迷った針だった。アカクラゲ禍は全くいなくなったわけではないが収まりつつある。スポンジは1個しか使わなかった。時に激しく降る雨の中、そんなことを学びながら最後までポツ~ンポツ~ンとは拾うことができて、シロギス24匹。家族4人で1人6匹ずつキスの天ぷらを食べられる。あと、GoProのリモコン、スマートリモートはめっちゃ便利だった。
著者: へた釣り