解禁初日の松輪の船でも竿頭ツ抜けがやっとという惨状に痺れる展開を覚悟し臨んだ剣崎沖イサキ2019開幕戦。金沢八景・一之瀬丸なら洲の崎遠征五目でお土産はあるはずと剣崎沖で釣る気ほぼゼロで臨んだが、案ずるよりであった。1日剣崎で釣れてイサキは13匹。最大は28.5cm!
釣れる予感はしなくても毎年6月の第1週に開幕させているので、今年も風の予報が確定し次第、一之瀬丸に予約を入れた。早い段階で2隻出しが決まっていたので混雑が予想されたが、2隻出しは大規模な団体さんの予約があったため。瀧本船長船の右舷は団体さんが6人入っており、大艫と舳だけが団体さん以外の釣り人用。艫から埋まる金沢八景ルールによって舳が空いていたのでほぼ定位置になりつつある右舷の舳に座る。一段高くなったお立ち台でも椅子がないスーパーお立ち台ではない。ちゃんとした右舷の舳。家を出ても釣れる気がしてなかったが席に恵まれてやっと釣るぞ!!という気分が盛りあがってきた。
瀧本船長いわく「浅いところからやっていきます」と約50分かけて剣崎沖の松輪の根へ。船団はまずまずの規模にまとまっている。近づくと、少し倦怠感が漂ってはいるが、真面目に竿を持ってシャクっていれば忘れたころには釣れている模様。竿を出す前に1匹でもイサキが船に取り込まれているのが見えれば俄然やる気が湧いてくる。船は船団の船の間を縫うように走り、ポイントが決まる。「水深18メートルから12メートル」との指示。方針はいつも通り、50センチ刻みのスティ0の高速シャクリから始めて、スティ時間を1秒、2秒、3秒と長くしていきイサキからのコンタクトを待つ。開幕当初の剣崎沖イサキはなかな口を使ってくれないことが多い。
前日の釣況が悪かったのですぐに魚信があるとは思っていなかったが、予想は裏切られる。釣り始めて20分くらいで最初のキュンと穂先を持って行くウリンボらしい魚信。剣崎沖レギュラーサイズの15センチを少し超えるサイズのイサキが釣れる。その5分後には同じようなサイズの物をすぐに追加。開始早々2匹釣れたのでツ抜けくらいは楽勝なペース。少し間が空いて30分後に良型の手応え。針掛かりし巻き上げようとした瞬間にバレた。仕掛けを回収してみるとチヌ針1号のふところが開いてしまっていた。その前にも一度針を切られているのでクッションゴムを付けた。直後に針が伸びたときほどではないが良型の魚信。28.5センチのウリンボ呼ばわりされないお刺身サイズが釣れる。1匹このサイズが混ざれば釣りの満足度が跳ね上がる。
10時を前にしてツ抜けはできそうだし良型もいるしと喜んでいると、急に魚信が遠くなる。飽かずにシャクるがイサキだけでなく魚からのコンタクトがない。船は船団を離れ瀧本船長お得意の一人旅に出る。減速するが止まれずを何度も繰り返し、水深50メートルくらいのポイントでようやく釣り再開。水深が深いポイントのイサキはチョロいことが多い。まずはトリプル、お次はダブルで数釣りモードに。これはゴンズイ玉も狙えるかもという感触だったが、サバが襲来しペースダウン。仕掛けが落ちて行かないというほどではないがイサキとサバが同じタナで釣れるのでやっかいだ。イサキはサバに追い散らされてしまったようでぱったりと釣れなくなり、このポイントで追加できたのは6匹だけ。サバは丸々太った物を1匹だけキープ。ほかに小ぶりなアジが2匹。
松輪出船の船が沖上がりしたタイミングを見計らって12時半ごろに松輪の根周辺に戻る。すぐに魚信があった。いい活性になりパタパタと釣れた。このまま盛り上がればと期待したがすぐに鎮静化してしまい、再びシャクれどもシャクれどもなことに。忘れたころにイサキが釣れる。松輪の根に戻ってから沖上がりまでにイサキを4匹追加して合計13匹。昨年の開幕戦は10匹だったので、平年並みのスタートは切れたように思う。釣行前はボウズもあり得ると不吉な予感を抱いていたのだからこの釣果なら十分。今季も剣崎沖のイサキを頑張れそうな気がする。
著者: へた釣り