前日の釣果を見て妻1号のアジ30匹チャレンジは相当厳しいだろうと予想はしていたが…。北風で海が少し悪かったため妻1号はほんの数投で釣り座のマグロと化す。酔い止めを飲み忘れてたみたい。へた釣りは妻の分まで頑張って今週の刺し盛りはクロダイ、A5アジ、〆トロサバの三種。
前日のうちに2隻出しにも予約締切にもなっていなかった。もしかしたら金沢八景・一之瀬丸の午前アミ五目は空いてるかもと考えていたのだが、超が付くほどの人気船宿の一之瀬丸で前日は3隻出しになった人気の釣り物であるアミ五目が空いているわけがない。船宿に到着して釣り座のボードを確認してみると既に1枚も札は残っていない。妻との釣行なので並びで釣り座の確保をお願いしてあった。この日も大グループでの釣行組が多かったようで、右舷の大艫から2席を用意してもらえた。妻1号を大艫に。満船なので後を向いて竿を出す。へた釣りは本来の大艫。横には7~8人の大グループ。天秤のアームに道糸が接続されていたが、見て見ぬふりをしておく。
船長は一之瀬社長船長。定刻に桟橋を離れてすぐに「波が残っていて海が悪いのでキャビンに退避した方がいいですよ」とのアナウンス。平潟湾の出口辺りからドッタンバッタンし始める。波の予報は1メートル以下と凪のはずだったが…。風が強く白波が立っているわけではなく昨夜からの風でウネリが残っているのだろうか? 止まればどうということはない海況なので問題なしと思ったが、妻1号が背後でポツリと「酔い止め…飲み忘れた」。「酔い止めの予備ないの?」と聞かれたが持ってない。「船が止まれば大したことない。大丈夫だよ」と声をかけることしかできない。ポイントは八景沖の水深12メートルのポイント。「イカ短でまずはアジを狙いましょう」という指示通り2メートルの仕掛けで釣り始めた。ほんの数投で「具合悪い。無理!!」との弱々しい声。妻1号はマグロと化した。
底から1.5、2、2.5メートルでコマセを振り出し3メートルで待つ。アジの活性は著しく低いようで、何も起きない。釣り始めて15分経って最初の魚信。釣れたのは超極小カサゴ。その後、長い沈黙があり30分くらいしてやっと本日1匹目のアジ。15センチはあるが20センチはないサイズ。辛抱強くコマセを撒いていればそのうちとマメに打ち返すがどうにもならず。昨日の釣果は1~16匹だったが、下手するとそれより悪いかもという手応え。1匹は釣れたがアジがコマセに付く感じが全くしない。「ダメですね。走ります」と移動のアナウンス。北上して横浜方面へと移動する。妻はマグロ化したまま。
ストラクチャーの周りにアジ狙いの船がぎっしり集結しているポイントで釣り再開となる。このポイントはアジの活性が高く。すぐに魚信が出て、15センチくらいの小型のアジが釣れ始める。ダブル・トリプル混じりで素直に釣れてくれる小アジたちに癒される。ときどきちょっといいサイズかもという手応えの引きがあるが、25センチくらいのサバ。約1時間くらいここでアジのお土産を確保する。移動の合図があったのでクーラーに移しながら数えてみるとアジが39匹、サバ5匹で44匹。取りあえず本日のお刺身は確保できた。もう一度最初のポイント周りをやってみるという。小アジの半身刺しと〆サバに加えてあと1種何か釣りたい。仕掛けをアジ用の物からアミ五目用に変える。妻はマグロのまま……。
アミ五目の仕掛けは3メートルなのでタナは4メートル。2、2.5、3、3.5メートルでコマセを振り出し50センチ持ち上げて魚信を待つ。何度かコマセを詰め直すと、グンッと穂先を持っていく少し重量感のある魚信。抵抗するとき首を振ってる感触がある。25センチくらいのクロダイだった。三種盛り完成。次の魚信はシャクった直後に穂先をグーと持って行く。これはアジの魚信。25センチ級の食べて一番美味しいサイズのA5ランクアジ。小アジの半身刺しからグレードアップ。最後は竿をひったくっていくような魚信。巻き始めるとドラグが滑る。絶対にイナダだと思い、「タモー!!」と叫ぶ。海面に現れたのは…40センチ超えのサバ。〆サバも脂の乗りがバッチリな〆トロサバにアップグレード。11時30分にタイムアップ。妻はマグロ。
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妻はボウズをくらったと思っていたら、バケツの中にアジが1匹いた。横浜沖でアジが釣れているのが声で分かったのでなんとか1度だけ仕掛けを入れてアジを釣ったんだそうだ。本人いわく「執念のアジ」。「あの活性なら30匹いけた気がするんだけどな~」と悔しそうにしていたが、今日は船酔いしてなくても30匹は苦しかったと思う。桟橋に戻るために船が走りだすと、またすぐに釣り座に寝っ転がってしまい。最後までマグロ化の呪いは解けず。
著者: へた釣り