おいらはツリシ~♪ ど下手なツリシ~♪ おいらを乗せれば不漁を呼ぶぜ♪ 剣崎沖でウィリーシャクりゃ♪ 前日までのイサキの好調ふっとぶぜ♪ ちくしょう、なんで釣れねぇんだよ。7月半ばでウリンボ数釣りシーズンが始まったはずなのに6匹で終了。人生初のスーパー舳シートで死ぬ。
そろそろ型を問わなければ30、40匹くらいは釣れると踏んでいた。金沢八景・一之瀬丸の前日の釣果は竿頭で80匹超え。朝、船長に「そろそろ釣れますよね?」と話しかけると「台風が去って、ウリンボの群れが入って来たのでイケると思いますよ」とのお返事。半束くらいはと期待しつつ釣り座に座ろうとすると、ん? 席札を取ったつもりだった場所(右舷舳から二番目)は既に先客あり。船長から左舷の大舳が空いているからそこにすればと言われる。そこって……本来釣り座ではないスーパー舳シート?
椅子がないのでクーラーに腰掛けて出航。「ちょっと疲れますけど」と説明されたが、船が観音崎を越えたあたりから、これはちょっと疲れるってレベルじゃないぞと気づく。無風でほぼ凪の中での往路だったが、それでも結構揺れる。大きな波を越えるたびにジェットコースター気分を味わえる。剣崎沖に着く前に既に軽く船酔いし、胃液が食道に向かって逆流したがっている不快感が襲う。なんとか我慢して、剣崎沖のイサキ船団が見えてほっと一息。船が止まれば、船酔いするほどの揺れではなかった(この時点では…)。
早く魚の姿を見ないと、船酔いがぶり返す可能性があるので、気合を入れて仕掛け投入。船長からの指示ダナは18メートルから12メートル。海面まで高さがあるので慎重にラインの目印をカウントしてタナを取る。50センチ刻み静止3秒のイサキパターンでシャクり始める。2往復目でウィリーに魚が触れてくる手ごたえ。船中イサキの顔を見たというアナウンスがある。活性はよさそう。3往復目でシャクった直後に竿先がクンッと沈む。本日1匹目だし、型もよさそうなので追い食いを待たずに巻き上がる。26センチ、大ウリンボサイズだった。釣りを初めて15分で1匹目。今日はイケるかも。
その後もシャクれば魚がウィリーに触れてくる感触があるのだが、なかなか針掛かりしない。たまにクンッと小気良く竿先を引き込んでくれるのだが、追い食いが発生せずに数は伸ばせない。本日、一番良型の期待大だった魚信はウマヅラハギだったりして、それでも10時半の時点でイサキ6匹、マルアジ2匹、ウマヅラハギ1匹。松輪の船団が帰ったあとのボーナスタイムがあれば20匹くらいは狙えるかなぁという手ごたえ。
ところが11時が近づくと全く魚信がなくなり停滞ムードに。おまけに風が吹き始め、スーパー舳席はプチ時化モードに。手すりをつかんでないと立っているのが難しくなってくる。両手で作業しなければならないコマセを上手く詰められずにあちこちこぼしまくることになる。さらに海面まで3メートルあるので仕掛けが風で吹き上がり、横の人の竿に絡む。非常に釣りづらい。そんな状態で踏ん張ってシャクるもんだからまず悲鳴をあげたのはふくらはぎ、続いて股関節、リールを巻いたり手すりをつかんだりする右腕の順に痛くなってくる。楽しいはずの釣りなのに、ちょっぴりつらい。スーパー舳シートで時化たらあか~~~ん。
待ちに待った松輪の船の沖上がりのアナウンス。せめてツ抜けはと、あわやこけそうになりながら(実際、もう1人のスーパー舳の人はこけた)、頑張ってシャクリ続けたのだが、海が荒れると活性が高くなるアジばかりを釣り続けることに。釣れれば30センチ超えの良型アジなので、引きは面白いのだが、剣崎沖での今シーズン初ツ抜けという目標からはどんどん遠ざかっていく。取り込み時の海面バラシも多々あったが、それでも尺級アジを8匹キープする。そろそろ船酔いも限界が近づいてきていた。「あと10分で上がっていきます」ってアナウンスが聞こえたら、すぐに道具片付けてたもんなぁ~。本日は竿頭の人は20匹。前回の竿頭で12匹よりはマシだけど、へた釣りが乗ったら3週連続で不漁……そのうち船宿出禁になるんじゃないかと…。
著者: へた釣り