解禁初日、剣崎沖でイサキを狙ってきたのだが……さっぱりであった。イサキいるの?と疑いたくなるほどに魚信がなかった。代わりにソウダガツオがこの時期からバンバン釣れる。ウマヅラハギとアジのおかげでクーラーは悪いなりにも埋まったが、ウォリーならぬイサキを探せ!な感じに。
6月1日の剣崎沖のイサキ解禁日が土日に重なるのは幸運なんだか不運なんだか…。始発に乗って金沢八景・一之瀬丸に到着してみると、イサキの席札が1つしか残ってない。左舷の胴の間。船に着いてみると、片舷10人ずつ。へた釣りは最後に乗船したので、「すいませ~ん」と謝りながら、左右の人に少しずつ詰めてもらってなんとか釣り座を確保できたって状態。3メートルの吹き流し仕掛けを使うので、オマツリが激しそうと覚悟する。左隣の人を見ると電動リールに太目のPE。右隣を見ると、ラインは細そうだけどこれまた電動リール。この船、LTイサキだよね?
実は、へた釣りは昨シーズンよりもさらにLT化してイサキ開幕に臨んだ。ラインの目印でタナを取ることに慣れたので、カウンター付きのSC小船800XH(PE2号)からAIRD(PE1号)にリールを変えた。重量180グラム減。竿は海明30-210で自重115グラム。1日シャクリまくっても疲れないタックルになった。竿とリールの色が一緒なのでこの組み合わせがちょっぴりお気に入り。置き竿にするつもりはないのでロッドホルダーなし。さらには取り込み時のオマツリを減らすために竿受けも使わずに竿は素早く船内に入れてしまうという方針。周りの人との装備の差に、大丈夫かなぁ~という不安を覚えつつ、剣崎沖まで約50分の航程。
イサキ船団が見える。船団はややバラけ気味。経験則ではこういう日はあまりよくないことが多い。船は船団の周辺をうろうろしつつ群れを探す。なかなか止まれない。近くに寄った船の様子を眺めて見ても、あまり釣れている雰囲気でない。ようやく船が止まって、8時30分に釣り開始。定石通り、大三元ウィリー(上からピンク、白、緑)を投入し、イサキ用の50センチ刻みで待ち時間3秒モードでウィリーシャクリに勤しんだのだが……何もない。イサキどころかゲストの魚信もなしで時間が過ぎていく。
船長も船中何もなし状態にしびれを切らしたようで、10時前にポイントを大きく移動し、アジ狙いでお土産確保に。アジはまぁ順調に釣れた。30センチ~35センチの満足サイズが飽きない程度の間隔で釣れてくる。サイズが良すぎて取り込み時の口切れ多く、さらにオマツリのせいで取りこめないことも多々あったが、それでも良型アジ5匹+マルアジ1匹を確保。魚信と魚の引きに飢えていたので、アジに癒してもらえた。アジの魚信が遠のくと、再びイサキ狙いに転進。
再び船団に合流したのだが、イサキらしき魚信は全くなし。代わりにやってきたのがソウダガツオ!! 過去2年、6月にソウダガツオに邪魔されたという記憶がない。8月以降に剣崎沖に入ってくるものだとばかり思っていたソウダガツオが釣れ盛る。タナに仕掛けが届く前に食いついてくることもしばしばで、片舷10人の船上でソウダラッシュをくらうと……お隣さんを巻きこむだけでなく3~4人まとめて被害甚大。ラインがどうとかLTがどうとかが関係なくなるほどにソウダに玩ばれて蹂躙された。今年の剣崎沖はなんだか変だぞと思い始める。
へた釣りの竿にアジ以外のまともな手ごたえがあったのは11時半ごろ。イサキの小気味よい引きとは違うが…なんだろ?と思っていたら35センチのウマヅラハギ。型がよかったのと、なぜか肝パンなお腹の膨れ具合だったので、肝醤油でいただけるお刺身ゲット! 剣崎沖ではとうとうイサキの姿を見ることはなかった。13時半になると船長が「久里浜沖にいきます」とアナウンス。久里浜沖ってことはイサキを諦めて、アジをもう一度狙うのかな? アジなら久里浜じゃなくて八景沖の金アジの方がいいのになぁ~とボヤいていたら……。
「久里浜沖でマダイやってたときにイサキがよく混じったんですよ」と説明してくれる。イサキは剣崎沖からさらに北上して久里浜沖に集結中ってことなんだろうか? 船長の言葉にウソはなく、船中でポツリポツリとではあるがイサキが上がりだす。へた釣りの竿にも…???…なんだかデジャブな引き。これまた35センチのウマヅラハギだった。沖上がりまであと少しになって、ようやく…やっと…諦めそうになっていた…悲願の…イサキの手ごたえ。23センチのウリンボサイズでも本命は本命。本命ボウズを回避して、胸をなで下ろす。今年はひょっとすると、剣崎沖より久里浜沖の方がイサキ釣れるんじゃない? イサキ戦線異状あり!?
著者: へた釣り