ワラサとは断交を決意したはずだが妻と子供からのマダイおわかりリクエストに応えるために、金沢八景・一之瀬丸のマダイワラサに再挑戦。ワラサは今季3戦目。過去2戦は魚信すらなし。三度目の正直となるか、それとも二度あることは三度あるか…魚信はあったが痛恨のバラシで……。
少し荒れ模様とはいえ、八景沖の予報は北寄りの風7~8メートルくらい。波の高さも0.5メートルだったので、釣りをするのになんの支障もないと考えていたがとんでもなかった。夜明け前に家を出ると既に強風。金沢八景駅に着いても風は弱まる気配はなく、時化を覚悟する。桟橋に到着し瀧本船長に「この前の3匹に味を占めて来ました」と挨拶すると、「今日は厳しいよ」とのお返事。昨日は船中型見た程度で「タナの潮が動いてない」とのこと。八景沖から久里浜沖に転戦する可能性があるので8メートルの仕掛けも準備しておくようにと言われる。マダイの仕掛けは枝スなしで1本針なので出船前に8メートルと10メートルの仕掛けを結ぶ。
桟橋を定時に離れた船は港を出てすぐのマダイのポイントへと向かうのだが、どったんばったん船が波の上を跳ね、ウォブリングまでするものだから飛沫を被りまくるし、軽く船酔いの症状も。船が止まれば揺れは落ち着くはずと信じていたが、止まっても立っているのがかなりつらい感じ。指示ダナは「15くらいから振って11メートル」。時化のときほど仕掛けの操作のミスが増えるので慎重に仕掛けを落して指示通りのタナにまずビシを合わせる。じっと待つのは苦手なので2メートルタナを上げラインを引き出して誘い下げる。魚信は一度だけあった。パワフルだし緩めのドラグを引き出すしで、期待度満点だったが……サバ。とりあえず一目確保。
八景沖ではその後魚信は訪れず。北上して中ノ瀬のブイ周りへ移動し、アミ五目船に合流する。後ろで名人がワラサを掛けたという声が聞こえた。指示ダナ通りの15メートルで魚信りますよとアドバイスをいただいて、動かさずに待っていると暴力的に穂先をもっていく魚信。ハリスはマダイ用の3号なので無理せずにドラグを効かせてやり取りする。何度もドラグを引き出されるも少しずつ弱らせてることに成功。ビシを手に取り、あとは上乗りさんの構えるタモに魚を収めるだけ。ここまでくればと油断したら、いきなり走りだして仕掛け切れ。一度は魚信を出せたのだからチャンスはあるはずと、仕掛けをワラサ用の6号に換えたが、二度目の魚信はなかった。ワラサとは本当に縁がない。
移動の合図があり、久里浜沖に行くとのこと。仕掛けの長さは「8メートルから10メートル」で指示ダナは8メートルの人向けに出すとアナウンスされる。2メートル長い仕掛けを使うならタナを1メートル上げればいいそうだ。久里浜沖もぱっとせずで唯一の魚信は元気に横に走る魚だった。ソウダガツオ?と思ったがメジと呼ばれるクロマグロの幼魚。人生初のマグロなので記念撮影だけさせていただいて海にお帰りいただく。この時点でキープできている魚は最初に釣ったサバのみ。豪華刺し盛りを狙っているのに〆サバだけ。釣れる気が全くしなくなっていたので、大惨敗を覚悟した。
少し東に移動して「MID URAGA」と書かれたブイ近くへ移動。時間的にはここが最後のポイント。指示ダナは25メートル。仕掛けは10メートルに換えていたので24メートルにタナを決めて23メートルから誘い下げていく。魚信はいきなり訪れた。マダイらしい硬質な針掛かりの手応え。重量感は抜群というほどではないが、そこそこある。35センチのマダイでようやく妻&子供のリクエストに応えることに成功。このポイントだけなぜか好調で特大アジで三目め。さらに35センチのマダイをもう1匹追加。しばらくタナに合わせれば魚が食ってくる入れパクタイムを楽しむ。アジは4匹釣れて、最大は45センチ(たぶん自己最大記録)あった。マダイ・アジ・サバの三目7匹お持ち帰りで大惨敗だけはなんとか回避。
著者: へた釣り