2021年はワラサが早い時期から釣れ始めたため、金沢八景・一之瀬丸の剣崎沖イサキは8月末の禁漁を待たずにワラサとイサキをリレーする遠征五目に変更された。コマセをこぼしてタナで待つワラサは苦手だが、2021年のラストイサキに行くために10年ぶりにワラサ釣りに挑戦した。
猛暑日の上に海上でもほぼ無風という熱中症アラートが頭の中で鳴り響く予報。凍らせた1リットルの麦茶ペットボトルを2本と熱中症対策用の塩レモンタブレットを持参しての釣行。日の出前に玄関を出ると既に蒸し暑い。イサキ用とワラサ用のタックルを抱えて最寄り駅に向かうと既に汗が吹き出してきてマスク着用なので呼吸が苦しくなってしまう。こんな日はクーラーの効いた部屋でのんびりととは思わないが、お日様を遮るものがない船上は相当つらそうという予感を抱いて金沢八景へ。
イサキは8月の最終週ともなれば数釣り大好きなマニアックな人しかいなくなっているはずなのだが、ワラサとリレーとなると大物の引きを味わいたい人多数で、前日には予約締切になっていた。席札を取って釣り座に向かうと、大艫にNob名人。イサキが先がワラサが先かは剣崎沖に着いてワラサの釣況次第ということで、とりあえず剣崎沖を目指す。剣崎沖にはイサキ船団ではなくワラサ船団ができており、イサキから始めた一之瀬丸は船団から少し離れたイサキポイントで釣り開始となる。
タナは少し深めで22メートルから16メートル。いつも通り50センチ刻みで12回シャクってタナの下から上まで探る。魚信はすぐにあった。ウリンボの手応えだったので、ゆっくり巻いてくると負い食いが発生。トリプルで幸先よくスタート。2021年のイサキで数釣りシーズンっぽく素直に負い食いが発生したの初めてかも。以降もシングルということはほとんどなく、ダブル以上で釣れ続け、フォースもあった。サイズは15センチを少し超えたモノがほとんどで23センチのイサキが大きく見えたので写真撮影。半日でちょうど50匹。そう単純にはいかないだろうがペース的には束釣りペースだった。
11時くらいにワラサにリレーするとのアナウンスがある。竿をSHIBUKI F191に代えて、青物らしい暴力的な引きを味わおうと胸踊らせて6メートルの仕掛けを投入する。指示ダナ(30メートルから35メートルのことが多かった)より下5メートルでコマセを振り出し、タナに合わせてワラサの魚信を待つ。なかなか魚信らない。タナで100数えたらもう一度5メートル落としてコマセを振ってタナへ。もう一度100数えたら仕掛けを回収する。炎天下でのこの作業が正直つらかった。餌は投入したときのままの状態で戻ってくる。生体反応を感じない時間と暑さが気力を削っていく。
あまりに何も起きないので上乗りさんに「なんかコツみたいなものないんですか?」と聞くと「常日頃の行いがすべてですよ」とのお答え。常日頃の行い…コロナで外出できない分家でお酒ばっかり飲んで体重は絶賛リバウンド中…はっきり言って悪い子である。7キロダイエットしたという良い子のNob名人がすぐ横でマダイとワラサを釣りあげているのに、悪い子リストに載っているへた釣りにはサバ以外に魚信なし。船中何人かが同時ヒットなんてタイミングもあったのに蚊帳の外のまま沖上がりの時間に。リベンジする気力が沸かないくらいコテンパンにやられた。
著者: へた釣り