大阪の匂いはソースの匂い。繁華街なら辻々にあるお好み焼き屋さん、たこ焼き屋さんが競うようにソースの匂いを撒き散らす。大阪で生まれた男は月一くらいの頻度でソースの匂いにはまみれないと正気を失う。外出自粛で恵比寿えべっさんに行けてないのでお好み焼き屋さん開店!
コロナのときどこにも行けずにあんなことして遊んだよね~企画第3弾のつもりだったのだが、家の中での開催のためスッピンだった子供たちに撮影を拒否されてしまった。だからお好み焼きの写真しか撮れなかった。へた釣り流のお好み焼きの作り方なんぞをつらつらと。
お好み焼きのセンターポジションはなんといっても豚モダン焼きである。まずは焼きそばを作る。焼きそばは水ではほぐさずに串カツソースを水代わりに回しかけてほぐすとめっちゃ美味くなる。お好み焼きの生地は泡だて器からサラサラと落ちてしまうほどに薄く作る。水では溶かない。白だしをおでんの出汁くらいの濃さにした物で溶く。キャベツは水分が出にくい芯寄りの部分を短冊サイズに切って使う。紅ショウガ、天かす、卵を入れて空気を含ませるように底から大きく混ぜながらホットプレートに。輪切りにした竹輪と豚肉、そして先に作っておいた焼きそばを乗せて、中央に窪みを作って卵を落とす。卵の周りに少しだけ生地を追加して頃合いを見てエイヤと返す。黄身はまだ少しドロリと、焼きそばがパリッとしたら焼き上がり。
個人的には豚モダン焼きさえあればいい派でソースの匂いに包まれていれば幸せなのだが、大阪魂が足りない妻&子供たちからは味変を要求される。お好み焼きを作るときには牛スジとこんにゃくを煮込んだスジコンを作っておく。生地に小口切りにした九条ネギを混ぜ込んで、その上にたっぷりのスジコン。上から生地を少々回しかけて焼いたものがネギ焼きである。ソースではなくポン酢とごま油を混ぜたものを塗って食べる。スジコン自体が十分に美味いので、不味くなりようがない。
著者: へた釣り