釣り納めは宇佐美までプチ遠征してまさかまさかのクーラー空っぽ。初釣りは安全策をとるべきなんだろうが、ボウズ率76%と最も苦手としているオニカサゴ釣りへ。沖上がりの30分前、14時の時点で釣果なし。心折れそうになりながらタナ取りを続けてなんとか35センチを1匹釣る。小吉!
3年連続で初釣りは羽田・かみやからオニカサゴ釣りへ。過去17戦して本命が釣れたのは4釣行だけという最も苦手としている釣りで今年の釣り運を占う。40センチ以上が釣れたら吉、30センチ超えで小吉、リリースサイズの25センチ以下しか釣れなかったら凶。人生で8匹しか釣ったことがない魚なので凶になる可能性が随分と高い無理ゲー的な運試しである。勝算が低いからこそ凶を回避できれば今年も釣れるぞという気になる。なんとか1匹を目指して蒲田駅からの送迎を利用してかみやへ。
多摩川の浚渫工事がまだ終了していないので、ボートで下流に係留した船へ送ってもらうことになる。ボートに乗って下流を目指しているとちょうど日が出始める。三が日はお酒を飲みすぎて遅寝を決め込んでいたので今年初めて見る日の出だ。釣り番組のオープニングのような雰囲気にすっかり気をよくする。釣り座は右舷7人の前から3番目。横との間隔は十分にあるので1.5メートルのオニカサゴ仕掛けならオマツリを恐れずに攻められる。デカッw船長からのアナウンスは「ポイントまで1時間ほど走ります」。久里浜沖で釣り開始となる。
最初のポイントは水深60メートルくらいと浅め。潮が動いているうちは浅めのポイントを、潮が止まったらオマツリの危険性が増す深めのポイントを攻めるという作戦のようだ。水深に応じて釣り方を変えられるほどこの釣りのことが分かっていない。底を取ったら枝スの長さ分底を切ってそこからゆっくりと誘いあげる。竿を上げて操作することもあるし、ゆっくりとリールを巻くこともある。仕掛けの長さ分の1.5メートル分誘いあげたら、ストンと仕掛けを落として、上から落ちてくるエサに反応するはずのオニカサゴに寄ってきてもらう。これを辛抱強く繰り返す。
エサのサバ短を一飲みにできないサイズの魚からの魚信は何度もあったが、エサをいじられるだけで針掛かりする感じではない。焦れる展開だが魚信があるってことはエサはちゃんと底近辺を漂っているはずと信じるしかない。両隣でオニカサゴが立て続けに釣れたときもへた釣りのエサは正体不明の小魚におしゃぶりされているだけだった……。12時を過ぎてようやく何かが針掛かりしたがオニカサゴの迫力はない。定番ゲストのユメカサゴだった。取り合えずバケツに放したが、オニカサゴ釣りでユメカサゴを持ち帰ると敗北の味しかしないのでできれば持ち帰りたくない。
船は少しずつ北上する。攻める水深は浅くなったり深くなったりした。観音崎沖のポイントでへた釣り以外の人たちはポツポツとオニカサゴを釣り始める。蚊帳の外。何かが間違っているのだと思うが何が間違えているのか分からない。根の荒いポイントだが根掛かり上等で攻める。仕掛けを3つほどロストしたあと、ん? 根掛かり? 魚? という魚信が訪れる。アワセると生体反応あり…同時に針が根を擦って引っ掛かりかけている手応えも。丁寧に手巻きで10メートルくらい巻き上げてから電動巻き上げオン。上乗りりょうさんが「きました?」と駆けつけてきてくれるがオニカサゴだという自信はなかったので「根掛かり」と答えておく。電動で巻き上げながら根掛かりってことはないのだが、本日唯一の魚らしき手応えによほど興奮していたのだと思われる。魚影を確認。オニカサゴ! 35センチくらいなので小吉!! 残り30分で滑り込みセーフ。クーラー空じゃない!
著者: へた釣り