新しい釣りに挑戦してあ~かな、こ~かなと悩むのは楽しい。自分なりの答えが見つかるともっと楽しいのだが、そうはならないのがへた釣りだ。ムツ狙いのライト深場はこれで今季最終戦。5本針も太極拳も不発で貧果に沈んだが、また来年おいでねと敢闘賞?のムツが1匹釣れたよ。
土曜日は少し海が荒れそうだったので、日曜日に出撃をスライドした。同じようなことを考えていた人が多かったのか、羽田・かみやのライト深場は、13人とちょい混み。左舷6人の前から3番目に座る。出船前に深場船の混雑を嫌ってマルイカに移ったH賀達人が自作したマグネットマットを貸してくださる。この日は5本針仕掛けの投入に挑戦するつもりだったので、持って行ったマグネット板より長さのあるマットが借りられてうれしい。船は1時間半ほど走って館山沖へ。予報より風が強くしかも寒かったので船室に逃げ込んで、酔わないようにごろりと横になる。
終日ほぼベタ凪だったはずの予報は大ハズレ。風が強く白波が立っているし、ウネリも結構ある。5本針の仕掛けを準備したが、風で投入しにくそうなので3本針に戻そうかなとも一瞬考えたが付け換えるのが面倒になってそのまま強行。上の2本針をロッドホルダーに置いた竿から宙に垂らし、真ん中の2本針をマグネットに間隔を空けて止める。一番下の針とオモリを持って合図とともに竿先の少し向こうに投げ入れる。うまくいった。5本針でもなんとかなりそうだと分かったことが本日の収穫の1つ。240メートル下の海底まで問題なく仕掛けは落ちて行った。ただし…魚信はない。
オモリを1メートルほど持ちあげて待つ。1分に一度くらいの頻度で竿を頭上高くまで持ち上げてゆっくりと太極拳の動きで落としていく。底まで誘いきったら1メートル巻き上げて最初に戻る。仕掛け長さが7メートルあるので底から10メートルくらいを探っているイメージ。でも、魚信はない。右隣でいきなり50センチくらいのアラが釣れる。その人は置き竿で釣っていた。やっぱり動かさない方がいいのかな? 5本針仕掛けはもう一度だけ投入してオマツリでロストした。3本針仕掛けにすると、すぐに魚信があって、この日の最初の獲物は3本針にユメカサゴが3匹。今日もムツ(≒クロムツ)以外なら釣れるんだけどなぁ~ってパターンになりそうな予感。
同じ轍を踏まないというのがこの日のテーマ。魚信が遠くても激しく誘わずにゆっくりとした誘いに徹する。待望の1尾は釣り始めて2時間くらい経って訪れた。誘い下げている最中に穂先にモゾモゾとした魚信。誘い下げを止めてしばらく様子を見ると、モタレるような魚信に変わったのでえいやっ!!と竿を持ちあげる。何かは掛かった。巻き上げ中にも少しだけ抵抗してくれる。海面に姿を現したのはちょうど1カ月ぶりに釣れてくれたムツ(≒クロムツ)。やっぱり誘いはゆっくりの方がいいのかな? でも……釣れたのはこの1匹だけなのでよく分からない。というか、横の人(アラに加えて良型のクロムツ3匹)を見ていると広いタナを探れるように針数を多くして置き竿の方がいいという結論になりそう。
ポイントは剣崎に移動した。デカッw船長から「今日はシロムツが釣れませんね」と言われたので、イタズラで50センチ刻みで激しく誘ってみるとすぐにワキヤハタ(≒シロムツ)が釣れた。シロムツだらけになりたくなければ速い誘いは厳禁だね。でも、魚信に飢えて何でもいいから釣りたいってときはシロムツ狙って速めの誘い上げはありのような気がする。本日、キープできたのはムツ1匹、シロムツ1匹、ユメカサゴ4匹の6匹だけ。あとはO切達人からカゴカマス(≒スミヤキ)を1匹いただく。貧果は貧果だが、何かを掴みかけてるような、そうでもないような……続きはまた来年。
著者: へた釣り