シロムツとユメカサゴしか釣れないで凹んだ気分からようやく立ち直った。何の工夫もせずに同じ過ちを繰り返すヤツのことをアホというが、失敗続きでも懲りないアホのことをバカという。釣りバカの習性として、これならどうだろう?という次の一手を思いついたら試さずにはいられない。
ムツ(≒クロムツ)は誘っては釣れないのではないかと考えた。置き竿にしてじっと待つ釣りは退屈で好みではない(へた釣りは多動性釣り師な)ので、撤退も視野に入れて見直そうかと考えていた。最後の一足掻きに深場釣りの誘い方を調べてみた。激しく誘いすぎるのはよくないが、誘った方が魚信は出やすいようではある。さらに誘い方を調べてみると、どうやら誘い方が根本的に間違えていたってことに気付く。へた釣りの釣り方は50センチ刻みのスティ時間10秒で下から上への誘い上げていた。
ムツは根魚なので、基本上から落ちてくるエサに反応する。とすると、誘いは上から下へ、魚にエサの存在をアピールするためにゆっくりとが基本となる。この誘い方……浅場でやるメバル釣りといっしょ。太極拳の動きでゆっくり竿を持ちあげて、そこからゆっくりとエサを落としていく。錘が着底したら少しだけ待って再び竿をゆっくり持ち上げる。北海道でやるアオゾイ(クロメヌケ)本命の根魚五目を「とことんスケールアップしているが、サビキでやるメバル釣りと釣りの考え方は同じ」と書いたことがある。どうしてムツ(≒クロムツ)釣りも同じだと考えなかったのか? 今となっては自分でも不思議。
もっと調べてみると、ゆっくり落としていって食わせるという誘い方は、アカムツにもキンメにもアコウダイにも共通で使える方法のようである。魚によって浮き気味だったり底べったりだったりするのだろうが、根魚の誘いは水深の浅い深いに関わらず上から下。そういえば、ムツ(≒クロムツ)が釣れねぇ!!と湯だった頭の片隅にデカッw船長が「魚信がないときは15メートルくらい電動で巻き上げて落としてみてね」と言っていた記憶がうっすらと。誘うスピードと幅は違うが誘いは上から下というヒントはもらってたんだなぁ~と大いに反省。ムツ(≒クロムツ)で手応えをつかんで早くアカムツに進級したい。
著者: へた釣り