イクラは止別海岸で確保し、身を釧路沖でゲットという目論見だったのだが、サンマすら寄りつかない水温20度近い釧路沖にはアキアジの反応はなし。仕方がないので、ホッケを狙って船に乗ったのだけど……なんとホッケも不発。でも大きなアオゾイをゲット!
止別海岸など河口で釣れるアキアジは、体色に婚姻色が出ており、イクラを取るにはちょうどいいのであるが、身の方はどうにも味が落ちるらしい。北海道の人は「黒いの」「銀ピカ」と呼び分けており、「黒いの」はイクラ用、「銀ピカ」は身を食べる用。「黒いの」のオスはイクラも取れずに不要なので、砂浜に放っていく人もいる。北海道の師匠はそんな不埒な釣り人ではないので、ちゃんとトバ(乾燥シャケ)にする。「黒いの」を「ブナが入った」と表現する人もいるが、ブナの幹の模様風ということだろうか。
で、「銀ピカ」である。河口に寄る前、沖で船釣りで狙う。15日に出船の予定であったが、船長さんから「アキアジいねぇ~」という連絡。お金をもらって船を出している船長さんをして「出船中止もやむなし」と言いだすほどにアキアジがいないらしい。かといって北海道まで遠征して釣り糸垂れずに1日を過ごすことに耐えられないので、ホッケを狙って釧路の沖へ。アキアジの塩焼きが無理ならホッケの開きを狙うことにした。
厚岸の大黒島沖にて、釣り開始。あれ? 前回同じ仕掛けで棚に下ろした瞬間にゴンゴンきていた魚信が……全くといっていいほどない。釧路の高水温はアキアジだけでなく、ほかの魚までも遠ざけたみたいで、なんとか丁寧にしゃくって誘ってアオゾイ(50センチの満足サイズ)&ヤナギノマイを拾っていくという感じ。ほかにもスケソウダラ、スルメイカ(普通の針にもかかるんだと感心)などを釣りながら、本命ホッケのポイントへ。でも、釣れたのはエゾメバルのみで、アキアジの塩焼きに変わる日本の朝食、ホッケの干物はゲットならず。
著者: へた釣り