午後から風が止む予報なのに出船時刻を迎えても凪ぎる気配はなし。出船前に「午前船はアジ船中0匹」なんてインパクト絶大な船長砲をくらい、竿出す前からあか~んな気分。前半はコマセを撒けど魚信皆無。アジにまさかの完全試合?な予感さえ覚えたが後半ポツポツでなんとか!!
オニカサゴの2戦目をしたかったが、剣崎沖~洲の崎沖は風速15メートル超えの予報だったので回避して、湾奥で癒しの釣りをと目論む。風は午後から弱まるはずだったので、金沢八景・一之瀬丸の午後LTアジ船に乗る。11時に品川駅にいれば出船時刻に間に合う楽チン釣行だ。家を出たときはまだ風が強く吹いていた。12時少し前に金沢八景駅に着いても風は収まっていない。予報通りならお昼過ぎからほぼ無風なはずなのだが……。受付で「風止みませんね」と話すと、「朝より吹いてる」と言われる。う~~む、暗雲。
釣り客はへた釣りともう1人だけという大名釣り。といってもアジ釣りなのでもう少し人数が乗ってた方がコマセが効く気がするが……。船長に挨拶をして午前船の釣果を聞くと「アジ船中0です」と言われる。からかわれてるのかな?と何度か聞きなおしたが「船中0」で間違いなさそう。「反応はあっても仕掛けを入れると反応が消えてしまう。船をずらすと反応はあるけど仕掛けを入れるとやっぱり…」という状況みたいだ。反応が持ちあがらないどころか消えてしまう超低活性パターンだ。20分ほど走った水深30メートルくらいのポイントで釣り開始となる。海は釣りにならないというレベルではないが、釣りやすい感じではない。
指示ダナは底から2メートルだったので底1メートルで1振り、50センチ上げてもう1振り、あと50センチすうっと持ち上げて待つといういつもの釣り方。コマセを2回素早く撒いて、50センチ持ち上げることで仕掛けとコマセの煙幕を同調させる。20秒待って魚信がなければ底を取り直す。何度かポイントを変わったが1時間以上、何も起きない。仕掛けを入れると反応が消えるという午前船の流れのままのようで、船長はマメにポイントを変えてくれるのだがそれでもにっちもさっちもいかないもよう。できることはコマセを切らさず撒き続けることだけ。辛抱強くコマセを入れ替える。
14時を過ぎて、ポイントは八景沖より北側に移動していた。水深は22メートル。まだ時間はあるはずなのに「アジにまさかの完全試合?」なんて不吉な釣行記のタイトルが頭をよぎる。船長から「やっと釣れたよ」とのアナウンス。もう1人の人がアジを釣ったようだ。へた釣りにもその数分後に穂先をプルプルと震わせる魚信。そのまま我慢していれば穂先をグンッと持って行くはずなのだが、ちっとも食い込まない。波による上下で仕掛けがたるんでいると推測して、ゆっくり仕掛けを張っていくとようやく食い込んだ。魚信があって掛け方が分かればなんとかなる。それからはダブルありで釣れ始める。
コマセが少ないのでアジの群れは船下に居着くという感じではないが、辛抱強くコマセを撒いていると群れが入ってくる。竿を動かして掛けていく釣りになるので、掛かり所を選べず、巻き上げ中の行方不明や海面での口切れバラシが頻発する。でも、ほかに釣りようがないので、魚信があったらゆっくり竿を聞き上げて穂先がグンッと入るのを待つ。16時前になんとか20匹。残り30分で5匹追加できて、25匹。まさかの完全試合?からはずいぶん盛り返せた気がする。結局沖上がりまで風は止まずに船上ドッタンバッタンのまま。
著者: へた釣り