前回釣行で7匹だけと大惨敗した金沢八景・一之瀬丸の午前LTアジ。タナでじっと待てないことが敗因だとは分かっているが、分かっていても待てないのが多動性中年だ。アジの爆釣フラグが立っていたので緊急出撃。半日で78匹とリベンジ成功した。こういう日なら多動性中年でも釣れる。
何を釣りに行こうかなとギリギリまで悩んだ。マゴチかタチウオかLTアジの三択まで絞れたところで、天候や潮回りなどの条件を検討すると、アジの爆釣フラグがビンビンに立ってるような気がしてきた。午前中は曇り予報。アジは曇りの日の方がハリスが見えにくいのか釣りやすい。風も6~7メートルくらい吹く予報。これもアジには好条件で海中が掻き回されているくらいの方が食いが立つ。そして大潮後の中潮で潮もよく動いてそう。午後から雨の予報(ハズれたけど)ということもあり、午前船で短時間勝負できるLTアジに行くことに。
同じようにアジの爆釣フラグがビンビンだったのを察知した人がたくさんいたのか、一之瀬丸の午前LTアジ船は2隻出し。一之瀬社長船の左舷の舳が空いていたので、そこに釣り座を決める。アジはコマセが効きやすい胴の間有利ってことが知っているが四隅が空いていればそこに入りたいのが釣り人の性だ。左舷は8人。コマセも効きそうでオマツリを恐れなくて済むちょうどいい人数だ。港を出ると程よい荒れ具合。曇天模様なのでこちらも予報通りだ。
港を出てすぐのところ、八景沖18メートルで釣り開始となる。潮が相当速い。ラインが艫方向へ鋭角に入っていくので親指でブレーキをかけながら糸がふけすぎないように注意して仕掛けを落としていく。タナの指示は「底から2~2.5メートル」。ビシが着底したら1メートル巻き上げてコマセを一振り、さらに50センチ巻き上げてもう一振りしあと50センチ巻き上げて待つといういつものパターンで釣り始める。一度、コマセを詰め直して2投目でクンッと小気味よく穂先を引きこむアジらしい魚信が訪れる。以後、魚を付けずに仕掛けを回収した記憶がほとんどない入れ食いが始まる。
忙しすぎて写真を撮る暇もほとんどなかった。クーラーに魚を移す時間さえ惜しんで釣り続ける。アジの活性の高い日は難しいことなんて考えなくていい。タナの下でコマセを振りゆっくり竿を持ち上げるとすぐに穂先がクンッと引きこまれる。これが多動性中年でも釣れた理由。待つ必要なんてないのである。仕掛けがタナに入ればアジがすぐに食いついてくるのでコマセワークだ、針の掛かり所だなんて難しいことを考えなくていい。バケツのアジが酸欠でひっくり返り始めたのでさすがにクーラーに魚を移した。2時間くらいほぼ途切れることなく魚信は出続けた。
気を付けるのは波の上下によるバラシだけだ。1匹目が掛かったら少し竿を持ち上げ気味にしてゆっくりリールを巻いて追い食いを待つ。仕掛けが海中で張りを失わないように注意するとバラシが減った。と同時に狙ってダブル、トリプルも発生させられるようになり、少しペースアップ。11時の沖上がりまで魚信は出続けた。何匹釣ったかなんて数えてなかったので魚を一度クーラーから出して数えてみたら78匹。半日船での自己最多記録だった。
著者: へた釣り