へた釣りがクーラー満タンを狙える釣りはこれしかない。沖のウィリー五目である。とにかく休まずシャクリ続けていれば報われるという釣りのセンスは皆無だが執念深さだけは他人に負けないへた釣り向きの釣りなのだ。カイワリ、キントキ、イサキ、アカイサキ、オキメバルの五目で36匹!
へた釣りのやる釣りで体力的にハードなのは、ウィリー五目とタチウオである。ウィリー五目で休まずシャクリ続けることができれば、体調への不安を払拭できるはず。運動量が多いということはダイエット効果も高いわけで、痩せなきゃ死ぬぞと脅されている身としては楽しみながらウィリーダイエットといきたいところ。金沢八景・一之瀬丸に着いてみると、片舷5人ずつの10人での出船。最初、右舷の胴に席を取ったのだが、「左舷の舳が空いてますよ」と船長に促されて移動した。オマツリが少なくなるのでラッキー!?
船は定刻に桟橋を離れて南下する。いつも通り洲崎沖に向かうのだと思いこんでいたが、コースが少し違う。ずいぶんと三浦半島寄りを通るなぁと思っていたら、1時間半かけて沖の瀬に到着した。沖の瀬はカイワリとの遭遇率が低い(いるのかな?)。洲崎沖の方が好きなのだが、船長のポイント選びに間違いはない。水深100メートルで底から5~10メートルを50センチ刻みでシャクリ出すとすぐに穂先をクンッと引きこむ魚信がでる。竿を持ち上げ針掛かりを確定させて、追い食いを待つが追い食いはなく単発。でも、オキアミにではなくウィリーに食ってきているので本日のオキメバルは癒し系。
沖の瀬ではオキメバルが途切れることなく魚信り続ける。いい群れに当たると追い食いが発生するようで、オキメバルのコイノボリもあり着実に数を伸ばしていける。針数を5本に増やして欲張って釣っていると、フォースを2回達成した。一度だけ5本針に5匹の魚が付いたのだが、残念なことに一番下の針はヒメだった。ほかにもアカイサキがポツポツと混じる。オキメバルは釣れれば25センチ以上とサイズがよい。アカイサキは35センチ級が混じるので、お昼を前にしてクーラー八分目を達成する。このペースで釣るとクーラーから魚が溢れる予感がし始める。
12時過ぎに沖の瀬から洲崎沖に移動する。オキメバルはもうこれ以上いらないので、カイワリ狙いに切り替える。30センチ刻みでステイゼロの超忙しいシャクリを繰り返す。船中、キントキが上がったとのアナウンスがある。一瞬、キントキ狙おうかと浮気心が騒いだが、ここは我慢。カイワリ一途でシャクリ続ける。シャクリ終えた瞬間、竿先がギュン。本日一番の引きにカイワリと確信。大事を取って手巻きで100メートル巻き上げる。ウィリー五目は本命のない釣りだが、カイワリが1匹でもいると釣果への満足感が全く違ってくる。
残りの時間はキントキの重量感のある引き(ダブルで付けるとドラグ滑りまくる)を楽しんだり、なぜかイサキが釣れたりとオキメバル以外の魚を追加して、沖上がり。カイワリ×1、キントキ×3、イサキ×1、アカイサキ×5、オキメバル×26で合計36匹。クーラーにギリギリ収まった。帰り道、クーラーを持ってみるととてつもなく重い。船宿から駅まで何度も休憩しながら運ぶことに。これはこれでダイエット効果ありそう。
著者: へた釣り