ウィリー五目で釣れるアカイサキという魚…食べられなくはないが美味い魚ではないという認識だった。ゴムのような食感はまさに歯が立たない感じで干物、バター焼きなどいろいろ試してみたがどう料理してもこんなもん?という味にしか仕上がらなかった。味噌漬けにしてみたら…美味!!
アカイサキはトロピカルな色(特に雄)をしており、お世辞にも食欲をそそるという外見をしていない。一応大きく括ればスズキ目ハタ科でここまでなら美味しそうに感じるのだが、ハナダイ亜科と言われると怪しくなってくる。ハナダイ亜科にはサクラダイが含まれており、釣ったことがある魚で最もアカイサキに近縁な魚はサクラダイ。それでも持って帰らないわけにはいかない。水深100メートル近くから釣りあげたアカイサキは目玉が飛び出してしまっており、浮き袋も口からはみ出ている。リリースしても生きて海底に帰っていくとは到底思えない。
まず教わったのが、「ゴムのような食感が嫌なら3日間くらい寝かせばいい」ってこと。妻がいうところのゴロ(北海道弁?:内臓)を入れたまま、冷蔵庫で3日間放置してみた。それからアマダイのときと同じ手順で味噌漬けに。アカイサキは淡白というより、身にほとんど味がない魚なので、漬け地に漬けたままこれまた3日間(アマダイのときは1日)ほど置いてみた。本日の朝食に焼いた物を食ったのだが、期待を裏切って超美味。ゴムのような食感もなくなり、魚らしい味わいになった。これだな、アカイサキの食い方の決定版はっ!!と太鼓判を押してオススメできる。
昔、ラーメン漫画(作品名は失念。「ラーメン発見伝」かな?)で「味噌がうますぎるから味噌ラーメンは進化しない」という話を読んだことがある。アカイサキの味噌漬けも味噌が美味すぎるから魚の味なんてどうでもいいんじゃないの?ってことかもしれない。でも、美味しくないことは分かっていても逃がすに逃がせない魚を少しでも美味しく食べたいときに味噌漬けって料理法は最強かもって気がしてきた。
著者: へた釣り