毎年楽しみにしている6月の剣崎沖イサキの解禁。最初の週末に必ず行く。解禁から数日は竿頭なら50匹超えと絶好調だったが木曜午後に翳りを見せ、時化の金曜を挟んで土曜は…大崩れ。苦戦を覚悟するも船長の久里浜で釣るという作戦のおかげでなんとか8匹釣ることができた。
金沢八景・一ノ瀬丸のイサキ船の担当は瀧本船長。ウィリー(特に仕掛け作り)の面白さを教えてくれた船長である。悪い時は悪いなりになんとかしてくれると信頼している船長だが、昨季は開幕戦では剣崎でイサキを手にすることができなかった。4戦して一度として期待通りの釣果を得ることができず、あんなにたくさんいたはずの剣崎イサキはどこに行ったんだろうと頭を抱えた。それだけに今季の出だしの好調はうれしかったわけだが、出船前に船長に話を聞くと「先に久里浜に行ってみます」とのこと。剣崎では勝負できないと判断したようだった。
船は観音崎を越えてしばらく走った浦賀の航路内で減速する。タナの指示は「20~14メートル」。海面からタナを取り20メートルまでビシを落して50センチ刻みで12回シャクって誘う。一投目からすぐに魚信はあったがイサキらしい小気味よい引き込みではなく、穂先をプルルと揺らしてから食ってくる。アジのダブル。「イサキとアジが混じって釣れる」とのことであるがアジばかりがぞろぞろと付いて上がってくる。でもってチヌ針0.8号なので取り込み時にポロポロ落ちる。本命はイサキなのでアジは落ちても気にしない。
8時に釣りを開始し1時間半ほどアジばかりを釣る。船中ときどきイサキが混じったというアナウンスがあるが、卦もなしで時間が過ぎる。ようやく少し力強い気もするし魚信の出方はアジっぽかった魚信があり、イサキ1匹とアジ2匹の一荷。ようやくの本命。アジよりイサキ優勢の群れのようで10分後にもう1匹追加するも、その後またも長い沈黙(アジは釣れるが…)。1時間ほど頑張ってシャクり続けてこれは間違いなくイサキな手応えがあり中型イサキをダブル。11時半ごろまで久里浜沖でイサキの群れを探したが、ビシを落すと群れが逃げるという状態だったようで剣崎への移動のアナウンス。
お昼を見計らっての剣崎への移動は、松輪出船の船が沖上がりになった後に根の一等地に入るハイエナ作戦だ。松輪の船の近くで釣り再開となるもなかなか魚信が出せず苦戦。今季も剣崎は厳しいのかもと不安になり始めていると、ようやくシャクった直後にクンッと竿先をもっていくイサキらしい小気味よい魚信があり13時すぎに2021年初の剣崎イサキをゲットする。1匹釣れたからバリバリ魚信ってくるわけではなく、またもシャクれどもシャクれどもな時間に。イサキはウィリーに反応してくれないが代わりにタカベがコマセに突っ込んできてくれる。
松輪の船の沖上がり後は根の一等地での釣りとなったが、だからと言って格段盛り上がるわけではなく、頑張ってシャクっているとごくごく稀に報われることもあるという展開。結局剣崎沖ではイサキが4匹とタカベが5匹釣れた。タカベと思われる魚信はもっとあったが口が小さい魚なので針掛かりしなかったり、巻き上げ中にいなくなったりで数は伸びなかった。イサキとタカベは両方とも鋭くシャクって待ち少しありなシャクリに反応する。釣り分けできない気がする。イサキは8匹、アジは13匹、タカベ5匹で本日終了。喜べる釣果ではないが昨季よりも剣崎沖によい手応えがあったのがうれしい。
著者: へた釣り