束釣りの報に接しならばと人生二度目のヤリイカ釣りに深場の勇者様のエスコート付きで行ってきた。初戦の8匹を超えて11匹。イカ釣りで初めてのツ抜け達成だ。でもすぐ右横から「着乗り~」「バリバリ乗ってますよ~」という喜々とした声を1日聞かされ続けると自己最多なのに敗北感。
4日前に127杯も釣れたのだから15匹くらいは釣れるだろうと、金沢八景・一ノ瀬丸から楽勝気分での釣行だったが、二戦目のジンクスにもろにハマってしまった。イカも二度目なら少しは上手に♪ 乗りの手応え感じたい~♪なんてよく分からない替え歌が頭の中でエンドレスリピート。竿を変えたせいか、潮が速くて魚信がはっきりでにくいのか、とにかく乗ったのか乗ってないのか自信を持ってジャッジできず。巻き上げてみるといなかったり、いないと思って高速で巻くと2杯付いていたりと1日通して頓珍漢。深場の勇者様の絶好調な掛け声を聞きながらせつなさのスピードが……。
最初のポイントは洲崎沖の水深200メートル。束釣りの舞台となったポイントで一ノ瀬丸以外にも多くのヤリイカ船が集まっていた。深場の勇者様が左舷の舳でへた釣りは2番目。朝のうちは風が強く仕掛けを投入器に入れていくのも少し手間取る。ウネリもあり第一投目からイカが乗ったような気がしたのだが巻き上げてみると姿なし。サンゴ堂で買ったヤリイカ竿は穂先の変化でというより手で感じる重みでイカの乗りを判断しなくてはならない。手感度が鈍い上に速い潮でオモリを引っ張られるので自信を持って乗ったという手応えになかなかならない。釣り始めて30分ほどしてようやく1匹目。大苦戦の予感。
洲崎沖ではイカの乗りが散発的だったために沖の瀬に移動する。沖の瀬での最初の数ポイントは高活性の群れに当たったらしく深場の勇者様から「着乗り~」コールが連発する。バリバリイカが釣れているすぐ横でへた釣りはというとぽつ~ん、ぽつ~んと忘れた頃に釣れる程度。「シャクったら待たない。すぐ下ろす」「着底したら5秒以上動かさないで一気にシャクる」などなど見るに見かねた深場の勇者様からアドバイスをいただくがちっともペースアップできない。釣れない原因が1つなら対処しやすいがあれもこれもなにもかも違う気がし始めてくると修正できる気がしなくなってくる。12時でやっと5杯。ツ抜けも厳しいペースに。
お昼をすぎると風が収まってきていくらか釣りやすくはなったが、今度は潮がさらに速くなり底が取れないほどではないがオマツリが多発し始める。13時半ごろにサンゴ堂で買ったヤリイカ竿での最後の1杯を釣って8杯目。初戦の釣果には並んだのでヤリイカの活性はよかったんだと思う。次の一投で根掛かり。カンナが引っかかっているだけだろうと竿を煽って外そうとすると「ベェイン」という破断音。本日入魂を済ませたばかりのヤリイカ竿がそんなとこで折れる?という個所で真っ二つに。以後、貸し竿で釣ることになったが……貸し竿だとあっさりダブルでツ抜けを達成? 竿との相性か?
沖上がりの時間が迫ってきた。ラスト1投で1杯追加して11杯で終了。深場の勇者様はさすがの37杯。オマツリがなければ50杯はゆうに超えていたと思われる。乗りが分からず頭を抱えるへた釣りのすぐ横でそれだけ頻繁にイカを乗せられると心が挫けそうだった。活けイカパックで透明のお刺身を作戦は3杯パックして家に帰った時点で生きていたのは2杯だった。クーラーの中で袋に氷が直接当たったイカは温度が下がりすぎたのか白く硬くなっていた。パックの海水が冷えすぎないようにタオルを巻くなど何か工夫した方がよさそうだ。
著者: へた釣り