何日か前に束釣りを達成した人も出て、いよいよ数釣りシーズン到来かと勢い込んで金沢八景・一ノ瀬丸から2020年のイサキ五目第4戦目。前の3戦はまともな釣果に恵まれず今度こそはと思っていたら、これまで以上に完膚なきまでに叩きのめされた。15匹だけで一番釣った人の1/3以下。
午後からは強風になる予報だったので勝負は午前中と分かっていた。入れ食い針数コイノボリは望みすぎとしても、8月はイサキの数釣りの盛期であるはず。それなり以上には釣れると信じての釣行だった。お盆の三連休初日とあって京急にはクーラー持参組多数。一ノ瀬丸の受付も結構な人の列。それを見て「密だ、密だ」と騒いでいる女性客2人組がいたが、人が多い場所ではマスクをして黙っているのが一番安全と思う。イサキ船は片舷6人とオマツリも密も恐れないで済む間隔での出船となった。
出船前に瀧本船長に釣況を確認すると「ずっと悪いです」とのこと。悪くてもなんとかなると信じていたが、それは過信だったと思い知ることに。桟橋を離れた船は剣崎沖の松輪の根へと直行する。船団が小さいしバラけている。一ノ瀬丸はメインの根の集団には合流せず少し離れたポイントで釣り開始となる。指示ダナは「16メートルから8メートル」。浅いしシャクれる幅が8メートルあるので高活性の群れかもと期待していつも通りまずは高速シャクリでスタート。最初のイサキを手にするまでは5分とかからなかった。小型だけどウリンボではない。3分後には2匹目。少しだけサイズアップした。
悪いってほど悪くないかもという手応えだったが、ここで大失速する。なぜかチビクロムツが釣れたかと思えば、イサキの追い食いを狙っている最中に謎の魚にハリス1.5号を瞬殺される。上乗りさんによれば「ワラサかも」とのこと。その後、もう一度、同じような手応えがあり、イサキの巻き上げ中に仕掛けを瞬殺された。良型のイサキっぽい魚信が一度だけあった。ドラグを出しながら止めようとしたら、仕掛けが切れた。枝スではなく幹糸が切れていた。イサキではなくワラサ? 数釣りシーズンには使わないクッションを装着したが……クッションを付けると謎の大型魚が魚信らなくなるのであるからツイてない。3匹目のイサキを手にしたのは2匹目を釣ってから1時間経った10時前だったのだから時速3匹。束チャレンジなんてどの口が言うた?
今年の剣崎イサキは魚信自体が多くないうえにとにかく針掛かりしない。シャクった直後に出た魚信はいい確率で弾く。ウィリーに触れてきた感触があったタナで少し待って弾いたのとはたぶん別のイサキを釣っていく。そんな釣り方だからかとにかくよくバレる。穂先をクンッと持っていってるはずなのに、巻き上げ中に行方不明。運よく船内に取り込めた魚は船底に下ろすと全自動で針が外れてくれる。タモをお願いするのは大げさだけど比較的いい型のイサキに限って海面でバレまくる。スティ時間を長くしても改善せず。魚信が出せてもここまで針掛かりしてくれないと、泣きたくなってくる。なにかの間違いで掛かってくれた魚を拾っていくという展開。当然、そんな活性なので追い食いは発生しない。
予報通り、お昼少し前から風が吹き始め海が荒れるとさらに失速する。もともと針掛かりがあやしいところに波による上下までバラシ発生の要因として加わるともうお手上げとしか……。全く釣れなかったわけではないが、最後まで時速3匹ペースでダラダラと釣り続けた。海がさらに悪くなってきたため、「14時半であがっていきます」とのアナウンス。全く釣れる気がしなくなっていたのを通り越して、イサキの釣り方をそもそも知らなかったのではないか?という気分になっていたので早上がりでも全然惜しくない。竿頭が50匹だったと聞いて、完全に自信(あったのよ、一応)喪失。へた釣りが好きなキビキビしたシャクリではなく、ソフトに持ち上げるシャクリが正解だった模様。しかし…三倍差かぁ~……反省はしない、しょんぼりはする。集中力を欠いて自分を釣るようになったら、俺、終了。
著者: へた釣り