新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するため外出自粛要請を守った。首都圏の緊急事態宣言が解除され、ようやく釣りに行けるように。実に2カ月半ぶりの釣行だ。金沢八景・一ノ瀬丸から遠征ウィリー五目へ。オキメバルを中心に多彩な魚種でクーラー満タンを狙うはずだったが……。
50過ぎのおっさんが明日は釣りだと考えると寝られなくなるのだから困ったものである。何度かまどろむも釣りのことを考えて目を覚ます。結局ほとんど寝ずに家を出ることに。都内は無風。予報通りの凪模様だ。心は軽く、でも外出自粛中に太ってしまった体は重い。京急品川駅にはへた釣り以外にも竿・クーラー持参の人がちらほら。電車はこれまでに経験したことがないほどに空いていた。窓が開け放たれており3密にはなりようがない。一ノ瀬丸の受付がさすがに少々混雑していたがそれを恐れていては釣りに行けない。
金沢八景ルールなのか一ノ瀬丸ルールなのか例によって席は艫より埋まっており、左舷の舳が空いていた。釣り座間の距離が十分保てるように乗船人数が制限されており、ゆったり釣行。オマツリのことを考えるとコロナに関係なく普段からこれくらい釣り座が離れていた方が…と余計なことを考える。伊東船長に挨拶をすると「オキメバルはあまり釣れていない。釣れても小さい」とのこと。代わりにマダイが混じることもあるポイントを最初の2時間ほどやるという。船は1時間ほど走って館山沖のポイントへ。船長からの指示は「55メートルから50メートルで待って」だった。
あまり動かさない、誘わない、コマセを撒かないと、船長からの指示は「3ない」。マダイ船で瀧本船長から教わったことを思い出して、30秒に一度くらい糸を30センチくらい引き出して誘い下げることに。待てと指示された50メートルより2メートルほど上から誘い下げていると、竿先をグッグッと引き込みような魚信。ゆっくり竿を立てると穂先を引き込む。復活の日最初の獲物だし、それなりに重量もあったのでドラグを効かせながら手巻きで丁寧にやり取りする。船長はタモを持たずに「何ですか?」とやってくる。何か分からないので「さぁ?」としか答えようがない。水面に姿を現したのはマダイ! 40センチくらいあった。コロナ禍明け一匹目の獲物はめでタイ!
マダイが混じるポイントはその後沈黙し10時に洲崎沖のポイントに移る。指示ダナは「80メートルから70メートル」。探れる幅が10メートルあるのでそれなりに持ち上がった反応があるのだと思われる。50センチ刻みでまずはスティ0。魚信がなければスティ1秒、スティ2秒と食わせの間を長くしていき、魚が食ってくる誘い方を探す。すぐに結果は出た。スティ1秒で小気味よく穂先を引き込む魚信があり、ゆっくり巻いてくると追い食いも発生した。イサキのダブルでスタート。続いて、重量感のある魚信がありイサキをフォース。うち1匹は30センチ超えの良型だった。
シャクればすぐに魚信が出るというほどに活性は高くないが指示ダナを何往復かさせていると、魚が食ってくる。ただし釣れども釣れどもイサキ。遠征ウィリー五目の面白さは、いろんな魚が釣れることのはずだが……。速めのシャクりがまずいのかもとスティ3秒のスローなシャクリに変えてもイサキ。ならばとカイワリ狙いのスティ0で攻めてもイサキ。船中、マハタやチカメキントキが釣れたというアナウンスもあったが、イサキしか釣れない。オキメバルの煮付け食べたさにスティ5秒まで試してみたが…最後の一投まイサキだった。というわけでマダイとイサキ、ウィリー二目で復活の日釣行は終了。
著者: へた釣り