終わり良ければという以前にいつも良いことを願っているのだが、そうもいかないのが釣り。上手くいかないからハマる。そしてごくたまに慮外の釣果をもたらしてくれるから止められない。釣り納め2017は最高の釣行だった。カイワリ17匹で自己最多。ハマチ8匹でお正月のお刺身は至福。
毎年、釣り納めは宇佐美・治久丸のカイワリ五目でと考えている。お正月のお刺身用にカイワリを確保、チダイで尾頭付きを、あわよくばマダイで鍋の具材をと、虫のいいこと考えている。そして宇佐美の海は多くの場合、そんな身勝手なお願いを叶えてくれるのである。午後船に乗るために8時前の東海道線で熱海を目指す。年末年始を伊豆ですごす人で混んでいるかと思ったが電車の混雑具合はそれほどでもなく品川駅から座って熱海まで。乗り継ぎも上手くいき、10時前には宇佐美駅に着く。港までは徒歩で15分。日差しがあり無風のベタ凪。東京湾での釣りの感覚で防寒着を着ていると汗がでる。港に着いて最初にしたことは日焼け止めを塗ることだったり。
午前はキンメダイ→アカムツリレーで出船していた治久丸が戻ってきた。手早く船の清掃が行われて乗船となる。へた釣りの釣り座はほぼ定位置になっている右舷の舳。ウィリーでシャクリまくるのでほかの人から少し隔離されているのかも。オマツリが少なくて済むので助かる。出船前に船長から「イナダがいっぱいいるんですよ」との情報をもらう。船長の口ぶりではイナダは邪魔者だが、関西人のへた釣りにとってイナダ=ハマチである。お正月のお刺身に是非加えたい魚だ。イナダ対策でウィリーなのにクッションを付ける。船は初島方面に向かい水深90メートルで釣り開始。カイワリ狙いなのでステイ0の高速シャクリで釣り始める。
ステイ0では何度かガツンと魚が食いついてくる感触が手元まで伝わってきたが、針掛かりせず。イナダと思われる魚に枝スを切られまくる。シャクル速度を落として針掛かりを狙うとようやく針掛かりした。カンパチほど暴力的な引きではないが、ハリスは2.5号なのでクッションとドラグを信じてのやり取りとなる。釣り開始30分でイナダをゲット。イナダはウィリーのピンクと白が好きなようでこの2色に偏って食ってくる。何度かカイワリだと思われる魚信はあったが巻き上げ中にイナダが食ってきて、カイワリがイナダに化ける。船長いわく「イナダにやられてますね~」。船中何匹かカイワリが上がった様子だが、完全に出遅れる。ピンクと白の針を切って針数少なくするかな?と考えたりもした。ゲストとして数匹ならうれしいが……イナダばかりでカイワリが釣れないとなると、船長のいう通り、確かにイナダは邪魔である。
昨日はイナダは遅い時間になるといなくなりカイワリが食ってきたらしい。イナダの猛攻をなんとかかわして1匹目のカイワリを14時43分にゲット。釣り始めて2時間以上経っている。イナダがいくらか大人しくなってきたので、なんとかカイワリが釣れるようになった。50センチ刻みでステイ1秒くらいがこの日のアタリパターン。シャクリ終えて次のシャクリの動作に入ろうとするとグンッと穂先を引き込んでくれる。ハリスの張りを意識してゆっくり巻き上げると追い食いが発生することもあり、ダブルを3回達成した。サイズも悪くない。30センチまではいかないが25センチ以上のお刺身最高サイズが結構混じる。
15時43分にツ抜けを達成。自己最多は12匹なのでどこまで伸ばせるかがテーマに。シャクればカイワリらしい魚信はある。魚信なしで仕掛けを回収することはほぼなしの入れパクの時間帯もあり、カイワリは17匹。このままカイワリに狙いを絞ればまだまだ数は伸ばせそうだったが、3が日のお刺身には既に十分な量。釣行のもう1つのテーマである尾頭付きのマダイ&チダイを釣ってないのでターゲットを変更。オキアミ3本針仕掛けを投入する。ステイ3秒くらいの低速シャクリでマダイが食いついてこないかと頑張ったのだが……クワセの間を作るとイナダばかりが食ってくる。イナダに蹂躙されながらなんとか赤いのをと頑張ってみたが、尾頭付きは姿を見せず。ミッション失敗。カイワリ17匹とイナダ8匹でクーラーは満タン。
著者: へた釣り