アジは海の中が掻き回されていた方が活性が上がる。台風一過でもしかしてと思っていたらもしかした。一投目でコマセを振る前から魚信。その後もタナさえ合わせれば魚信があるという実にちょろい展開に。ダブル、トリプルがバンバン発生し。午前船で117匹。半日アジの自己記録更新。
あれこれ悩んで、台風の影響で釣況が変わりそうな釣り物を除外して、半ば消去法的に午前LTアジを選んだ。アジだけが台風の風によって海が荒れたことで好転する可能性があるかもとは思っていたが、釣り人生で最も高活性なアジの群れに出会えた日になった。金沢八景・一之瀬丸から午前LTアジ。席札は例によって艫から順になくなるという一之瀬丸パターン。舳が空いていたので右舷の舳を取る。席札はなくなっていたのに出船時間になっても釣り客は増えずガラガラかな?と思っていたら、貸し竿利用の団体客が2組やってきた。右舷は8人での出船。
7時出船の予定だが20分ほど遅れての出船となる。20分ほど走った水深20メートルくらいのポイントで釣り開始。船長からの指示は「タナは底から2メートルから3メートル」。タナ指示で3メートルと言われたときは活性がよいことが多いので期待して仕掛けを投入する。そろそろタナ付近かなとブレーキを掛けたのと同時に竿先をプルルと震わせるアジらしき魚信。そのまま止めたタナで待つと竿先がグンッと引き込まれる。船中1匹目のアジ。その後は底まで仕掛けを落とさずに最初に魚信ったタナに決め打ちすることに。海面からタナが取れると圧倒的に手返しがよくなる。
釣り方はいつもと同じ。タナの1メートル下でコマセを一振り、50センチ巻き上げてもう一振り、すばやく50センチ巻き上げて魚信を待つ。2回に分けて振り出したコマセの煙幕の中を3本針がたなびいているのをイメージする。忙しくって写真を撮っている暇がない。タナに合わせればすぐに穂先がプルプルグンッ!! そのままゆっくり仕掛けが張りを失わない速度で巻き上げながら追い食いを狙う。底から5メートルくらいのタナでも追い食いが発生したので、相当活性はよさそう。釣り開始1時間でバケツがいっぱいになり、酸欠になったアジがひっくり返り始めたのでクーラーに移す。時速39匹。午前船の実釣時間は4時間くらいなので160匹ペースだ。
アジといえども魚信の間が開いたり、活性が落ちて針掛かりしなくなったりという時間帯があるものだが、この日の八景沖アジはず~~~~~~っとちょろいままだった。何も考えなくていい。タナに合わせてコマセを効果的に振れさえすれば5秒以内に必ず魚信がある。ゆっくりリールを巻くだけで追い食いも簡単に発生する。針が3本しかないのがもったいないくらいで、針4本なら4匹。5本なら5匹付けられたような気がする。イサキと違って数付けると取り込み時のバラシがどうしても発生するが、基本は2匹で、3本針パーフェクトを5回、1匹だけしか釣れなかった方がレアだった気がする。魚を付けずに仕掛けを回収したことは一度もなし。バケツ2杯目がいっぱいになったのが10時少し前。この時点で69匹。
こうも1日、ちょろい活性で釣り方も同じで通用すると、釣行記に書くことがなくなってきた。最後まで途切れずに魚信は出続け、正直に書くとちょっと飽きてきていた。10時45分ごろに3杯目のバケツがいっぱいになり、束釣りを達成。それからしばらくすると、船長が釣り座までやってきて「早上がりでいいでしょ?」。もちろんOKである。11時に沖上がりとなる。沖上がり後にバケツの魚をクーラーに移しながら数えてみると117匹。イサキに続いてアジもへた釣り家の家庭不和の原因になっちゃいそうだ。アジ禁止令は間違いなく発令される。
著者: へた釣り