昨日までは大爆発とまではいかなくてもツ抜けは十分に狙える釣況だったのに…こんなに気難しくなかったよね?とカイワリに文句の1つも言ってやりたいほどに苦戦した。それでも終わってみれば、カイワリ9匹、チダイ3匹、ヒラソウダ・イナダ・大サバ各1匹と絶対美味しい五目釣りを達成。
冬休みで観光客が増える前に行っておこうと、宇佐美・治久丸から午後カイワリ五目へ。ここのところいい人でツ抜けくらいと釣果が安定していたので、それなりには釣れるはずと信じていた。船着き場について準備をしていると、カイワリで出船していた午前船が帰ってきた。みなさんクーラーが重そうだったので一安心したが……クーラーの中身はカイワリではなかった。宇佐美沖はイナダ祭りが絶賛開催中のようで、カイワリは「船中2匹」で、船長いわく「釣れませんでしたね~」。潮が澄んで「反応はあるのに食ってこない」という状況のようだ。目標をツ抜けから「2匹は釣る」に下方修正する。
船は港を出て初島沖のいつものポイントへ。水深は95メートル。船長からはイナダやサバがうるさいので「なるべく底で食わせるように」との指示がでる。イナダやサバはシャクリの速度でかわせると信じているのでいつも通り底3メートルから10メートルまで50センチ刻みで14回シャクって探ってみることに。スティ0から始めてスティ1秒、2秒と食わせの間をとっていき、魚信が出るシャクリ方を探す。何も起きない。イナダ祭りもサバ祭りもなし。何度かウィリーに魚が触れる感触はあったが掛からず。高速シャクリ中に掛からない魚はカイワリではなく、サバなどほかの魚と考えることにしている。
水深95メートルでは魚を1匹も掛けられずにポイント移動。例によって木部船長の「反応はあるのに食ってきませんね~」というボヤキを聞くことになる。水深60メートルくらいに移動するとようやく何かが針掛かりしたがハチビキの幼魚、続いてヒメダイの幼魚とトウカイスズメダイ。小魚ばかりが釣れてくるなと油断していると強烈な引き込みがありハリスを瞬殺される。ワラサ? 再び95メートルのポイントに戻って仕掛けを落としている最中に50メートルくらいで食ってきたのがヒラソウダ。釣り始めて1時間以上経ってようやく1匹目のキープ魚。さらに30分間が空いてようやくカイワリらしい小気味よい引き込み。25センチ級のお刺身で最強サイズをゲットする。
魚信が少なくて焦れてきた。ウィリーに触ってきた魚信をシャクリを止めて食わせにいってしまう。予想通りイナダだった。イナダは3匹釣ったが食いきれないので1匹だけ残してリリースする。底付近で食いあげてくるように変な魚信がありサバだと思い込んで電動で巻き上げると小型のカイワリで15時30分に目標の「2匹は釣る」を達成。このころから少しずつ魚の活性がよくなってきたようで、チダイも釣れ始める。日が傾きだし偏光グラス越しに暗く感じるようになった時点でカイワリは4匹。午前船が船中2匹だからこれで十分かなと考えていたらカイワリのスイッチが急に入った。
船長の「そろそろ食ってくる時間なんですけどね~」というアナウンスからしばらくして、7シャクリめだから底から6.5メートルで穂先をグンッと持っていくいい魚信。ゆっくり巻いて追い食いを狙うと重量感が増してくる。カイワリ3匹とサバだったが海面でカイワリが1匹振り落とされてしまう。続いて2シャクリめでいい魚信があってカイワリのダブル。入れパクというほどの活性ではないがタイミングがあえばカイワリがウィリーに飛びついてくるようになる。沖上がりの合図と同時にもう1匹取り込んでカイワリは9匹に。夕マズメのラスト30分でなんとかそれなりな釣果に。
著者: へた釣り