天気予報で今日なら大丈夫、洲崎沖まで行けるはずと信じて金沢八景・一之瀬丸のウィリー五目を予約した。予報はハズレ。風がかなり強く、ウネリも深くてドンブラコ。おまけに雨まで降ってきて勘弁してよなコンディション。船酔いしながらシャクリ続けて6目23匹をなんとかキープした。
早起きして家を出た瞬間にあらら…ヤヴァい? 風鳴りするほどではないが、結構な風。午後に向けて弱まっていくはずではあるが、出船はするにしても果たして洲崎沖までたどり着けるのかしらと不安になる。ウィリー五目船は片舷5人ずつ。へた釣りの到着は一番最後だったので席は自動的に左舷の舳から2番目になる。「1時間半ほど走る」というアナウンスがあったので洲崎沖まで行ってくれるようだ。港を出るとすぐに横風を受けて船がウォブリングし始める。飛沫を被るので船室に逃げ込んだが…出船10分で既に気持ちが悪くなっていた。
なんとかマーライオンにもマグロにもならずにポイントに到着する。洲崎沖でも少し浅目のポイントで水深は80メートル前後。根を直撃で狙うらしく、タナの指示は海面から出る。剣崎沖のイサキでは上からタナを取るが、洲崎沖のウィリー五目で上からのタナ取りは初めてかも。ウネリが凄まじい。早く魚を手にして釣りって楽しいねモードに突入しないと船酔いで倒れてしまう。50センチ刻みでシャクリ始める。ウネリ対策でスティ時間は3秒くらいと長めに取った。一投目ですぐに魚信がある。重量感はないが竿を叩くようないい引き。2016年ウィリー五目の最初の獲物はウマヅラハギだった。
風が強くウネリも深くて釣りにくい状況だが魚の活性は悪くない。オキアミだけではなくウィリーにも食ってくるし、掛け損ねても次の魚信があるので針数狙いがしやすい。なんとかなりそうと分かると船酔いの気持ち悪さが緩和されるのであるから不思議なもんである。シャクってスティの間は波の上下に竿先を追随させなるべく海中で仕掛けが動いてないようにしていると、クンッと穂先を引きこむ明快な魚信。オキメバルだ。軽く竿を持ちあげて針掛かりを確定させ、仕掛けが海中で弛まないようにゆっくりと巻くとクンッ、クンッと穂先が入って追い食いが発生する。オキメバルが3匹。針数(4本)付けたつもりだったのだが1匹途中でいなくなった。オキメバルはこのあとにもフォースが1回あり、12匹釣れた。
スティ時間を長く取っていたのでいろんな魚が食ってくる。初めて釣った魚がいた。海面に現れたシルエットでイサキ?と思ったが取り込んでみると体色が違う。ヒメダイという魚で、美味しいらしい。刺身で食べられるとのことだったので血抜きしてキープ。イサキの小気味よい引きも楽しめた。洲崎沖のイサキは剣崎沖のイサキよりもスマートだ。30センチ級1匹と25センチ級2匹で3匹釣れた。沖のウィリー五目で1匹は欲しいのがアカイサキ。3日ほど寝かしてから味噌漬けにすると絶品なのである。体色鮮やかな雄をお持ち帰り。
午後になって雨が降り出したが、風は弱まりウネリも収まってきた。おかずは十分釣れたので、カイワリかキントキをとスティ時間を短くした。途端に魚信がなくなる。あまり激しい誘いに反応してくれる魚はいないようだった。しばらくカイワリ狙いで頑張ったがウィリーに魚が触れてくる感触すらなしで不発。キープしたのはオキメバル12匹、ウマヅラハギ4匹、イサキ3匹、キダイ2匹、アカイサキ1匹、ヒメダイ1匹で23匹。クーラー満タンになることもある沖のウィリーの釣果にしては少し寂しいが、この悪条件の中では頑張った方ではないかと……。
著者: へた釣り