シロギスを食べて美味しいのは冬と聞いてならばと横浜山下・広島屋から越冬ギス釣りへ。秋の落ちギスの経験すらないのに釣りとしては最難関の真冬のシロギスに挑む。釣り始めてすぐに気づいた。夏のシロギスでもポンコツやんか~、難易度上がったら絶望的やん。ヒュルリララ~。
東海道線の始発に乗って横浜へ。横浜駅でみなとみらい線に乗れば、すぐに元町・中華街駅に着く。このルートの良さは確実に座れるってこと。5分ほど歩くと広島屋に到着する。お店の前には先客が数名。荷物を邪魔にならない位置に置いていると船長がやってきて受付開始。釣り座は船宿で決めてくれるようで、桟橋で名前を告げると、釣り座を案内される。左舷の前から3番目だった。アウェイ感バリバリなので、人見知りフィールドを全開に張って大人しく釣りの準備をする。竿は1本で仕掛けは胴突きとテンビン両方持ってきた。
定刻に桟橋を離れた船は中ノ瀬へ。北風が残っていたので左舷は飛沫を浴びて、日が昇ったばかりでただでさえ寒いのに勘弁してよ状態。まずは船宿が初心者にオススメしていた胴突き1本針で釣り始める。タラシを5センチくらいと長めに付けようとしたが手がかじかんでぬめるアオイソメをまっすぐ装餌するのにえらく手間取る。軽くキャストしてオモリが底を離れないようにシェイクして誘ってテンションをかけすぎないようにして待ったつもりだが、3個所くらいポイント移動しても何もなし。周りも釣れておらずポンコツが慣れない釣り方でなんとかなる感じではなかった。
いくらか釣り方が分かっているテンビン仕掛けに換える。キャストしやすくなったがキャストしてもすぐに仕掛けは船に近づいてくる。船下でゆっくり持ち上げて落とすを繰り返すと、ようやく1匹目のシロギス。慣れている分、テンビン仕掛けの方が釣りやすく、ポツ~ン、ポツ~ンというペースではあるがシロギスが釣れるようになった。5匹、6匹と釣れてツ抜けしたら胴突きの練習に戻ろうかなと考えていたが…最初の30分がノーピクだったことを考えるとなかなか踏ん切りがつかない。
誘ってから食わせの間を長めに取って、竿を持ち上げてオモリを動かそうとすると変な重み。なにかよく分からない海底の物体Xが引っかかったかなと巻いてくると、生体反応あり。ビニール袋が引っかかったような重みといえば……マダコだった。タモでなんて考えるとバレる気しかしなかったので、テンションを緩めずぶっこ抜く。大きすぎない美味しいサイズ。このサイズなら触れるので、はじめての船宿で騒がしい&恥ずかしいヤツにならずに済んだ。キス釣りでイイダコなら釣ったことがあったがマダコは初めて。お土産は十分確保した気分になり、仕掛けを胴突きに戻す。
タコをゲットした11時ごろから沖上がりの14時まで胴突きの練習。改善点は魚信を取ろうと仕掛けを張りすぎていたのでゼロテンション以下のタルマセ状態で待つことに。イトヒキハゼに邪魔されながらもテンビンと同じくらいの頻度では魚信を出せるようになり、いいポイントだと三連荘できたりも。少しだけ釣り方が分かったのか? それとも後半魚の活性が上がったのか? ちょっとだけペースアップできて、シロギス16匹。キス天食べ放題にはほど遠いヒュルリララな釣果だが、越冬ギスが本当に美味しいかをチェックするには十分だ。
著者: へた釣り