雨ニハマケズで春の嵐の間隙を縫うように午前LTアジで出撃。釣り開始直後は風はほぼなく凪。雨足は想定よりも強かったが釣りにならないほどではない。アジの活性は悪くもなく良くもなく。短時間なので集中力とコマセを切らさずに、なんとか37匹。苦手な釣りにしては頑張ったほうだ。
予報が変わって、実は土曜日より日曜日の方が釣行に適した海況になった気がしないでもないが、一度土曜日にアジを釣りに行くと決めたら、なかなか気分を切り替えてほかの釣り物を検討するという気にはならない。午前中は曇りだった予報が雨に変わり、釣行条件は悪くなっていったが、それでも予定通り、金沢八景・一之瀬丸から午前LTアジへ。週末ともなればどの船も満席のことが多い一之瀬丸だが今日はさすがに釣り人少なめ。それでもLTアジは片舷4人での出船となった。
アジなのでコマセのハズレがない胴の間。取り込みを考えるとリールを右手で巻くので右舷がよい。そして雨の日限定の特等席であるキャビン前に釣り座を決める。荷物は濡れないようにキャビンの中に放り込み、必要な物だけを取り出して使う。荷物が濡れてしまうとあとでメンテナンスが大変なので雨の日はこの席に限る。船はゆっくりと走って、八景沖の水深30メートルのポイントで止まる。雨はシトシトと降り続いているが、風はない。これならメバルもありだったかもと考えてしまうほどのベタ凪。
船長からの指示ダナは底から2メートル。いつもと同じで、ビシが着底したら1メートル巻き上げて鋭くコマセを一振り、すぐに竿先を下げながら50センチ巻き取って鋭く一振り。もう一度穂先を下げながら50センチリールを巻いて、今度はコマセが出ないように優しくフワリと50センチ持ちあげる。ビシから一番上の針まで70センチあるので、これで3本針の仕掛けがコマセに同調していることをイメージする。二度ほどコマセを打ち返し、釣り開始して10分で最初の魚信がでる。20センチ強の食べて美味しいサイズでスタート。
澄み潮のせいか、バリバリという活性にはならないが、アジに食い気がないわけではなく、コマセと仕掛けがうまく同調すれば竿先をフルフルと揺らすような魚信がある。そこからがちょっと難しい日だった。魚信があっても針掛かりに至らずというシーンがよくある。仕掛けを張るようなイメージで竿を少し持ちあげると針掛かり率が上がるのだが、掛かり所が悪くなるらしく、取り込み中のバラシが増える。最初に出る魚信の大きさでそのまま食い込むのを待つか、それとも仕掛けを張りに行くかを判断することになる。ごくごくたま~にダブルもありでアジを拾っていく。
最後まで活性は良くもなく悪くもなくだった。空が暗かったせいか赤タンよりもアオイソメの方が魚信が多かった。また、魚信が遠いなと感じたら仕掛けにアカクラゲの触手がべったりなんてことも。マメにコマセを撒いて、マメに竿を操作して、なんとか37匹。終わってみればバリバリ食いよりも、テクニカルな要素があって釣りとしては楽しかった。25センチ級の食べておいしいA5ランクアジも3匹混じったしね。時間的にはちょっと釣り足りないけど、午後船にも乗りたいほどに物足りなくはない。それが午前LTアジの理想ではないかと。
著者: へた釣り