最初に断っておく。正しい使い方ができてない可能性が高い人が感じた個人的な手応えにすぎない。釣り方はほぼ錘を底から切った宙釣りなのでゼロテンション以下では全く様子が変わってくる可能性もある。ホタテのヒモ、ほうき星、ラトル音付きイエローオモリなどの手応えを書きとめる。
実際に使ってみて一番面白いと感じたのはホタテのヒモ。3本針の一番上の針に10センチ~15センチくらいの長さの物をチョン掛けして使ってみたのだが、抜群の集魚効果があったと思う。仕掛けを投入してクワセの間を作るとすぐにホタテのヒモを齧り取っているのであろうアサリでは経験したことがないチョンチョンモゾモゾという魚信とはいえないような魚信が頻発する。ただし、全くといっていいほど針掛かりには持ち込めない。魚を釣るための餌というよりは集魚用の見せ餌としてはこれまで試した物の中では最強かも。魚を寄せる効果では、ハギポンよりもアワビ貼りブレードよりもこれまで試したことがあるどんな集寄よりも効果抜群のような気がする。効果がありすぎて、しかも魚の食欲まで満たしてしまうので、ヒモが短くなると魚がどこかに行ってしまうような気もしていたり。
「ほうき星」は餌となるアサリとシンクロした動きで、カワハギにアピールしてくれるので意外に使えるヤツかも。心配していた枝スとのカラミもほぼ発生せずに、周りに誰もほうき星を使ってないという局面では船下のカワハギの奪い合いに結構効果があったように感じる。TKB52ミナミ予選2戦目がまさにそういう状況だった。かみやカワハギ大会では横の人もほうき星を使っていたので効果が分かりにくかったが、もし自分も使ってなかったら横の人にカワハギを奪われてたかもと考えると使わないという選択をしづらい。特濃モエビパウダーにまぶして使っているがこちらの効果はよく分からない。
ものすご~く期待していた「快適船シンカーS RV」のケイムライエローは、今のところ効果を実感することはできていない。かみやカワハギ大会で、前半をラトル音付きオモリで、後半を普通の錘で釣ってみたが、明快にラトル音のおかげで魚が寄っているという感触はなかった。黄色だから魚信が増えたという手応えもなかったので、ラトル音付きオモリはほかにいろいろやってみてどうにもならないときの気分転換アイテムかなぁっと考え始めている。一回使っただけで見切るのは早計なので、もう一度先発させてみて判断しよう。
波での船の上下が激しくて宙でも釣りが成立しない状況で、錘を着底させたまま底から浮いたカワハギを狙える漁礁用仕掛けは効果的だった。枝スを出す位置は下から20センチ、30センチ、40センチ。波の上下に合わせて竿先を上げたり下げたりしながら穂先が曲がらないゼロテンションを維持することに集中すれば、なんとか魚信を取れることが分かった。海が荒れ気味なのにゲストは元気なときに漁礁用仕掛けは重宝すると思う。船酔いするのでそんな日にあまり釣行したくはないけれど……。
閃迅カワハギ先折調子はかみやカワハギ大会で結果には恵まれなかったが、宙でのタタキ、フワフワという誘いともに問題なく(折れることなく)行えた。魚信だけでなく、宙の状態で幹糸や錘に触れてくるカワハギからのシグナルの捉えやすさは、折れる前よりもむしろ上がっているように感じる。シグナルを察知できれば、そのあとの掛けにいく動作に移りやすいので釣っていて楽しい。ただし、早アワセになって口の皮一枚で針掛かりすることが多く(海面でバラシやすく)なったので、アワセのタイミングは少し遅らせるように慣れていく必要がありそう。
最後にハギポンアサリ。今年はTKB52予選の結果次第では土日連続釣行の過密スケジュールになりそうだったので、剥けるときに多めに剥いて、ハギポン液に1週間漬けたひね漬けハギポンと、これまでどおり前日に剥いて一晩だけ漬けた新鮮浅漬けハギポンの2種類の餌を使っている。しっかり締まったひね漬けと少し柔らかめの浅漬けという使い分けができるようになって餌選択の幅が広がった。どちらでも針掛かり率が変わらないときは古いひね漬けから使っていく。魚の活性がよく餌を丸ごと吸い込んでくれるようなときは浅漬けを中心に使う。
著者: へた釣り