金沢八景・一之瀬丸の感謝デー釣り大会で今季のカワハギ釣りは終了だ。竹岡沖の本格化が遅れたのとTKBの予選がなかったせいで、わずか6戦しかしなかったがその内容は結構充実していた。うまくいったこと、うまくいかなかったことのメモを残して来季の釣りにつなげていきたい。
今年の新兵器といえば炸裂ピカイチくんに尽きる。赤色でピカピカと点滅するこのオモリのおかげで、あまり激しく誘い過ぎずに底から1メートルをじっくり探るという作戦が採りやすくなった。ピカイチくんが勝手にカワハギを寄せているという手応えは明らかにある。後述するが寄せすぎているせいでデカハギ狙いが成立しづらくなることもある。ピカイチくんの効果に関しては大きくプラスに働いたと実感することはあったが、マイナスに働いたことはなかったと考えている。へた釣りが目指しているのは、地獄に堕ちたり修行に励んだりしなくても大きなカワハギが誰にでも釣れるデカハギ天国。ピカイチくんは絶対になくてはならない愚策の1つになった。
オモリが着底したら竿を持ち上げながら素早くリールを巻いてオモリを底から2メートル切る。速く竿を動かすのはオモリの下部に取り付けたアワビ貼りブレードをクルクル回転させて近くにいるカワハギにへた釣りの仕掛けの存在に気付いてもらいたいから。ピカイチくんの点滅も加わってカワハギへの視覚的アピールは船中誰にも負けなくなった。食い気のあるカワハギは仕掛けを追い掛けて底から宙に浮いてくると考えている。
2メートル底を切ったらすぐに1メートル激しくタタキ下げる。仕掛けを追い掛けて浮いてくれたカワハギが底に帰ってしまう前にカワハギの近くまでピカイチくんとアワビ貼りブレードを戻してあげることを意識する。タタキ下げたら一度ピタリと止める。このときにカワハギからのコンタクトがあるときは超高活性なときで第12回かみやカワハギ大会のときがそうだった。へた釣りにしては珍しく数釣りで上位にからんだ大会だ。ただし、底を大きく離れて餌を追ってくるカワハギはサイズが小さいようで、型には全く恵まれなかった。活性がよすぎるときは誘い方を変える必要があるかもというのが来季に残した課題の1つ。
タタキ下げた直後に魚信がなかったら竿をフワフワと動かしながらゆっくりと誘い下げていく。底までの1メートルを20秒近くかけてじっくり探る。この速度なら動かしすぎないというデカハギ狙いの誘いになっているようで、今季釣った良型のカワハギはすべてこの1メートルの間でモゾリとかモゾワというコンタクトがあってから釣れた。感覚的な物なので言葉にはしにくいが小型のカワハギだとサワサワと、25センチ以上の良型はモゾとかゾワと感じる。良型の予感がするときは特に慎重にゆっくり誘い下げて絶対に逃がさないように掛けにいく。
仕掛けもちょっとだけ工夫してあり、3本の針はオモリのすぐ上から7センチ間隔で出してある。これはアピール力のあるオモリの近くに餌を固めて配置したいというのと、カワハギを掛けにいくときに3つのアサリで1匹を掛けるつもりでいるから。カワハギが寄っている感触があったらゆっくり竿を下げていきながらカワハギが餌を飲み込んで暴れたガッという魚信になるまで竿を送り続ける。ゼロテンション以下になるまで追いかけることもある。多くのケースで一度ではなく複数回の魚信があるので、3回連続で掛け損なわければカワハギを手にできる。
ハギポンの戦略上の位置付けはピカイチくんという強力な集魚力を得たことで変わった。臭いで寄せることを目指して合成し始めたが、ピカイチくんの集魚力が強力すぎてハギポンでカワハギは寄せられているのかどうかが分かりにくくなった。ハギポンにはカワハギの餌の執着を増大させるという効能があると感じている。ハギポン餌の特徴の1つが取られる時はきれいさっぱり全部取られるってこと。キモだけ齧られたりすることはほとんどない。3粒で1匹を取るという作戦がうまくいっているのはハギポンのおかげだと考えている。来季はハギポンの強化をテーマにしよう。生きているうちにアサリの中にハギポンを取り込ませることが可能かどうか、そして効果があるのかどうか試してみたい。
著者: へた釣り