観測史上最高の24時間降雨量を記録した台風6号が去り、東京湾では明日から釣船の出船が再開される。で、台風一過や大風のあとで必ず言われるのが「時化後の荒食い」。海が荒れた翌日、翌々日は魚の活性が高くなり爆釣フラグが立つというのであるが……本当なんだろうか?
本当なんだろうか?と書いたのは、へた釣りは時化後の荒食いを実感したことがないから。船宿のサイトで「時化後の荒食いに期待!」と書いてあると、素直に期待してしまうのだが、釣果はいつも通りか、ウネリが残っている分釣りづらくっていつもより少し悪いような気も……。時化後の荒食いはウネリで客足が遠のくのを回避するための船宿の謀略?という気がしないでもない。
時化後の荒食いを理屈で証明するなら、以下のようになる。
1.海水が撹拌されるので水中の酸素の量が増えて魚の活性が上がる海水が撹拌されている状態の方が一部の魚の活性が上がるというのは何度か経験がある。水深20メートルくらいを狙うLTアジなどがそうで、べた凪だと全く口を使ってくれなかったアジが風が強くなり、波が1.5メートルくらいになると急に入れ食いになったりする。6メートルの波と20メートルの風が吹いた台風6号の大時化はこれが大規模化したようなもので、もっと深い水深でも水中の酸素の量が増えて魚の活性が上がっているってことだろうか?
2.大雨で川から大量の水が流れ込み濁りが入って活性上がる台風の雨によって濁流となった川の水は当然、海に流れ込む。この川の水が海水に濁りと魚の餌となるプランクトンをもたらすから、時化後は魚の活性が上がるというのも理にかなっているような気がする。釣りの大敵は澄み潮。潮が澄んでてきれいだなぁっと思った日は釣果に恵まれたことがない。程よく濁った海水なら、魚の警戒心も薄れて爆釣フラグが立ちやすいのは間違いない。
3.時化の間捕食を我慢していた魚が一斉に餌を食べ始めるちょっと海が荒れ気味のとき、堤防などでは魚が波の影響を受けにくいストラクチャーの間とか、港の奥の方に退避している姿を見ることがある。目視で魚がじっとしたまま群れているのを確認できるので、試しに餌を入れてみたのだが……釣れない。魚は避難所では餌を食べないようである。とすると、2~3日時化が続いた後の魚は空腹なわけで、避難生活を脱した魚が荒食いに走るというのはあり得る話のような気がする。
時化後の荒食いを期待して釣行した人の釣行記をいくつか読んでみたのだが、釣れていたり、釣れてなかったり……あまり時化後だからという影響はないような気がする。それでも、「時化後の荒食い」を期待して釣りに行き、今日は釣れるはずという根拠が1つ増えたと喜ぶのが釣り人の心理のようなwww
著者: へた釣り