瀬戸内海に面した大阪で生まれ育ったため、夏の高級魚の1つがアコウことキジハタと刷り込まれている。ハタ科の最高級魚は冬が旬のクエ。クエには負けるが夏はアコウというイメージだ。大阪湾ではキジハタの稚魚放流が2000年から行われており、「魚庭(なにわ)あこう」と呼ばれている。
大阪を指す「なにわ」は「魚庭」とも書かれ、「餌となる生物が多いため獲れる魚は脂がよくのりとてもおいしい場所」という意味であるらしい。キジハタもそんな大阪湾で獲れる美味しい魚の1つであったそうだが、1990年代に入るとほとんど獲れなくなり幻の魚となってしまう。水産資源回復のため始まったのが、稚魚放流だ。大阪府内での漁獲量10トン/年を目標にしているらしい。大阪湾で獲れるようになったキジハタは「魚庭あこう」としてブランド化されているようで、35センチ以上で600グラム以上の物がそう呼ばれる。釣れたら持ち帰ってもよいが28センチ以下はリリースというのがルールらしい。
著者: へた釣り