この魚を釣って食うために釣りを続けている。へた釣り家の刺し盛り不動のセンターポジションに君臨し続けているのがカイワリだ。小さくても脂は乗るが大きければ大きいほど旨い。年中脂が乗っているので旬はないとも言えるがいろんな時期に釣れた同サイズを比べると初夏~秋は抜群だ。
カイワリは釣れたらすぐにエラを切ってバケツに放つ。血は5分もあれば抜けるので、生きているうちに海水氷を作ったクーラーに入れて氷〆にする。ポンプで海水が循環しているバケツに入れてもよほど小型でなければすぐに死んでしまう。バケツで口を開けて死んでしまったカイワリは氷〆した物と比べ明らかに味が落ちる。入れパク中で処理をする余裕がない時は、血抜きは諦めてクーラーにそのまま入れちゃうのがオススメだ。バケツで死んだ物より遥かに旨い。
ウィリーにはほぼ塩対応で…25upお刺身カイワリでツ抜け釣行で水深60メートルとやや浅いポイントで釣れたカイワリは良型ぞろいだったが、抱卵している個体が多く含まれており乗っ込みだったのかも。卵に栄養を取られて身の味が落ちてしまっているかもと不安だったが杞憂だった。十分に餌は取れているようで、お刺身の表面がぬらぬらと光っているように見えるほどにいい脂の乗り具合だった。お腹の周りの身は白くラードっぽい色になっているのだから堪らない。この日のためにとっておいた夏酒、文佳人 夏純吟うすにごり 生の最後の1本とともにいただく。
雨の中港に向かって走ることを嫌って最後に寄った港近くのアマダイポイントで、人生初のイトヨリダイが釣れた。アマダイと味を比較しやすいように同じレシピで酒蒸しにしてみた。上品な白身で十分に旨かった。アマダイ同様、ふっくらとした食感が楽しめるが、身の甘みはアマダイに比べると控えめなように感じた。ただし、アマダイもサイズによって身の甘みは大きく変わるので、35センチくらいの1尾だけで判断してはいけないかもしれない。でも、同じサイズのアマダイに比べてちょっと甘みが劣る気がした。
著者: へた釣り