6月の剣崎沖の解禁から7戦通ったのLTウィリーイサキ。ソウダガツオが邪魔なので8月1週を持って最終戦にするつもり。今年は6匹という貧果に始まり、後半54匹、32匹、24匹と昨年よりはいくらかマシになってきた。シャクリ方を変えたのがうまくいったと信じて、忘れないようにメモを残しておく。
イサキのウィリー釣りの釣果を左右する要素は、シャクリ8割、仕掛け2割って感じだろうか? 同じ(船宿)仕掛けを使っていても、シャクリ方次第で、2~3倍ほども釣果に差がつく。仕掛け作りが楽しいので仕掛けをいろいろ試行錯誤したが、仕掛けでつく差は2割程度。シャクリ方をマスターすれば、よほど酷い仕掛けを使ってない限り、船中で上位に食い込める。実際、金沢八景・一之瀬丸の竿頭はいつも2、3人の同じ人が取っている。マグレで釣り勝つということはない。シャクリの巧拙が釣果にそのまま表れる。
昨年から今年の序盤戦は、海面に向けた竿先を50センチゆっくり竿を持ち上げて水平な位置で止める。コマセを振り出すことを特に意識せず、力を入れない。水平位置で3~5秒待つパターンで釣っていたが、これだと魚信がほかの人に比べて少ないことに気付く。ウィリーをアミエビルアーだと捉えるならば、やはり動きにある程度素早さがあった方がバイトを誘発しやすいようだ。54匹釣った日にウィリーシャクリの先生から指導を受けて、鋭く振って止めるようにすると魚信は明らかに増えた。
シャクリの幅は30センチ~50センチの幅であれば厳密さは要求されない。リールのハンドルを半回転など自分が把握しやすく、連続した動作でシャクリやすい幅を決めればよい。へた釣りのリールの場合、ハンドル半回転で約40センチのシャクリ幅になる。次に竿を水平に構えた位置から約40センチ竿を下ろすとどの位置に竿先がくるかを確かめる。1動作で動かすシャクリの幅がこれで決まる。あとはグッと一瞬力を入れてコマセを振り出し、竿先が曲がったら力を抜いてスゥーと水平位置まで竿を持ち上げる。
このとき、竿先が跳ねないように力加減を調整する。潮の強弱によっても力加減が違うが何度か試行錯誤すれば適切な強さが分かるはず。潮が効いているときは強めでも竿先は跳ねない。潮が効いてないときはかなり弱めにシャクることになる。サニービシの上窓の開け具合もシャクれる強さによって1/4~1/2の範囲で調整する。タナ2往復でコマセが少し残ってくるのが理想。水平位置で待つ時間は2~3秒くらい。リールを巻きながら竿先を最初の位置に戻す。あとはもう、ロボットのようにこの作業を根気よく正確に続ける。
タナで待つ時間はイサキの活性によって変える必要がありそう。活性の高いときは制止1秒で次にシャクリの動作に入った瞬間に魚信が出る。こういう時間帯は竿頭の人とそうでない人の差はあまりでない。問題はイサキの活性が低いとき。基本動作は制止時間3~5秒と書いたが、実際にはもっと長い時間制止したまま待った方がよいときがある。こういうとき竿頭の人がどうシャクっているかを観察してみると、5回から7回まとめてシャクって、20秒くらいじっと待つというやり方が効果的なようだ。まとめてコマセの煙幕を作ってイサキを寄せ(誘い上げ)て釣っているように見える。
この応用編で、タナの下層と上層でシャクリ方を変えるという方法もある。下層部では根からイサキを誘い上げるために鋭く多めにコマセを振り出し、20秒くらい待つ。あとはコマセを撒く量を少なめにフワリと誘って1秒制止を繰り返す。この方法を真似してみたところ、結構いい。ほかの釣り人が魚信を出せていない時間帯にも高めのタナでフワリと誘った直後に魚信が出ることが何度かあった。根から誘い上げて釣るため、ウィリーっぽくてこの誘い方はお気に入りだったりする。
タナ上層でフワリをシャクったあとの待ち時間を長くする(3秒くらい?)と、30センチ超えの大型イサキに出会えるチャンスが増えると教わったのだが、今年も大型イサキには出会えなかったので検証できていない。タナ上層で待ち時間を長くすると、魚信が減るのは間違いないのだが、魚信が減ってもじっと我慢して大型を狙うという根性が必要ってことだろうか? 小さくてもいいから数釣りたいという欲があるうちは大型イサキには出会えないってことかも…。
著者: へた釣り