台風12号は強風圏が広く、9月4日朝の段階では東京湾はすっぽりと強風圏を示す円が被っていた。東京湾から出船する釣船はないだろうと諦めたのだが、釣果報告を見てみると、出船した船が結構ある。予報に反して凪だったとの報告まで。出船した船、しなかった船の判断基準は何?
風が強くて今日は出船なしだろうと思って、朝電話すると「出船しますよ」と返事をくれることが多いのが、浦安・吉野屋。出船はしたものの、船が波の上を飛び跳ねまくって来なけりゃよかったと後悔するような日にも出船する船宿なのだが……9月4日は全船出船見送りだった。
台風の進路を見ていて、4日ならばひょっとしたらと思い前日に電話をしてみた品川・中金も「明日出ます?」という問いに対する船長さんの「出ません」という応えには「釣りに行きたいのは分かるけど、いくらなんでも明日は無理でしょ」というニュアンスが込められていた。
で、ふたを開けて見ると、深川・吉野屋はLTアジ船を出船させ、「風影のポイントしか出来ないと思ってましたが、沖に出てもナギなので中ノ瀬に」行って、マアジ5~35匹と今年の東京湾のアジにしては好釣果。観音崎沖へ出船するタチウオ船は前日に出船中止が決定していた。では、観音崎沖はウネリまくりだったのかというとこちらも十分釣りになる波・風だったようで、
金沢八景・一之瀬丸の観音崎沖・LTタチウオ&アジリレー船は、「シケ後もタチウオ活発!! リレーアジも絶好調!!」だったそうだ。一之瀬丸は観音崎どころか剣崎沖のワラサ・マダイ船にも出船しており、「ワラサポチポチ!! 良型マダイも!!」という釣果だったようだ。
出船の判断については船宿次第、船長次第ということであるようだが、風裏限定で出船予定だった深川・吉野屋を除くと、やはり釣り場に近い船宿ほどギリギリまで粘って判断できるから有利ってことだろうか? 金沢八景の釣り船の多くは観音崎沖までの船は客が集まれば出船したようだ。週末だから少し無理しても釣りに行きたい、でも波・風が強すぎると釣りに行ったことを後悔することがよくある。安くはない船賃分だから楽しみたいし釣りたい。ちゃんと釣りになるという自信があるから出船する船宿の方が信頼できる。とすると、9月4日に出船した船も出船を見送った船も両方正しいってことなんだろう。
著者: へた釣り