Facebookにて新潟のM達人より「クロソイですが、マゾイですね」とのご指摘をいただく。北海道の師匠宅でも「これ、本当にクロソイ?」と言われたが、体長が40センチにもなる黒っぽいカサゴ似の魚をクロソイ以外に知らなかった。東京に戻ってから図鑑を開いてちゃんとお勉強する。
両方釧路沖で釣ったものだが、左がクロソイ、右がタヌキメバルかキツネメバルであるらしい。道東ではこの3種類をまとめてマゾイと呼ぶようだ。おおざっぱに見分けるなら、体の中央部に背びれから腹にかけて茶~黒色の大きな横帯があり、尾びれの縁が白い物がタヌキ(キツネ)メバルと覚えておけばよい。厳密に魚種を特定したければ涙骨の下の棘の有無に着目する。棘があればクロソイ、なければタヌキかキツネメバル。
タヌキメバルなのか、キツネメバルなのかを見分けるのは専門家でも難しいそうだ。尾びれの縁の白部分が太いとタヌキ、細いとキツネと分けられてた時期もあるが確実ではないらしい。図鑑には北海道ではタヌキよりもキツネが多いと書かれていたので、タヌキっぽいけどキツネかも? 刺身で食べてみたが、クロソイもタヌキメバルもキツネメバルも味に大差はないように感じるので、マゾイと一括りにするのは合理的かも。
北海道釣行2014で釣ったカレイも見分け方が面倒だった。明らかに分かるのはヌマガレイ。ヌマガレイは目が左に付いているのでほかのカレイとは簡単に見分けがつく。有眼側の体表が凸凹しているので「ゴソガレイ」と呼ばれていた。ところがネットで調べてみると、ゴソガレイはイシガレイのことと書かれていることもあり、よく分からなくなる。イシガレイも体表に凸凹した部分(石状骨質板)があるので、マゾイ同様一括りにされちゃった?
標津沖で釣れる、東京湾で馴染みのあるマコガレイに似た体型のカレイはクロガシラカレイかマガレイである。無限側に黄色い部分があるのがマガレイ、黄色くないのがクロガシラカレイで判別しやすい。クロガシラカレイとマコガレイの差は? 目と目の間を触ってザラザラしている(ウロコがある)物がマコガレイ、ない物がクロガシラカレイと見分ければいいそうだ。だたし、もう少し調べてみると、マコガレイとクロガシラカレイは実は同種ではないかという研究もされているようで……。
もう一種類道東で釣れるカレイにソウハチガレイというのがいる。体型がひし形に近くスリムなカレイはソウハチガレイと判断してよさそうだ。干物にすると美味なカレイで、北海道の師匠宅では、ヌマガレイやマガレイはもちろんのこと、クロガシラカレイよりも大事に扱われていた。これくらい知識を入れておけば、釣れたカレイが何カレイかを船長や師匠に聞かなくても分かるかな?
著者: へた釣り