自然が相手の釣りという遊び。長期遠征の合宿は事前にスケジュールが決まっている。水温が低い、寒いという状況であっても釣らねばならない。2012-2013の合宿は低水温と寒さに悩まされ、安定した釣果を出せなかった。寒波が襲来し、気温も海水温も急低下したとき用の備忘録。
年末から年始にかけて伊豆の宇佐美で釣り合宿をしたのは今回で3回目。以前の2回に比べて、寒さと低水温は今回が群を抜いて酷かったように感じる。日の出の時間帯なんて気温1度とか2度。日が昇っても気温1桁のことが多く、しかも風もあったので、体感温度は……。魚も水温の低下に伴って、様子が随分と違っていた。
1月に同じ堤防でクロダイを釣ったことがあるので全く可能性がないというわけではないのだろうが、水温が15度に近づいているようではあまり期待は持てないと考えた方がよさそう。素直にメジナ狙いに徹する。メジナなら水温16度くらいまでは元気。堤防は浅場なので気温の影響を受けやすい。朝マヅメは口を使わせるまで一苦労するという傾向があったので、勝負は午後からと考えた方がよさそう。カサゴの適水温はメジナより低いはずなのだが……。水温低下のせいかどうかは断定できないが、いつもなら餌を落とせば食いついてくる穴で今回に限って全く反応がなかった。低水温だと分かったらカサゴなどの根魚系も深追いをしないのが基本かな? メバルは低水温に強く、いることも分かっているので、日の出前後はメバルを狙う方法を考えてみるべきか?
年末年始の船釣りのメインターゲットはヒラメ。水深25メートルから水深70メートルまでのポイントを攻めたのだが、魚信のほとんどは水深50メートル以深のものだった。急激な水温の低下はヒラメの活性にも確実に影響があるようで、水温が15度(船長が言っていた数字なので海面の温度か海底の温度か不明)を切ると、全くといっていいほど口を使わなくなるようだ。水温が低いときの対策に使わないにこしたことはないつもりで、オニカサゴ用のタックルは必ず持っていくことにしよう。50メートル以深のポイントなら低水温に強い(氷締めしたつもりでも生きてるしw)オニカサゴなら釣れる可能性が高い。身餌の吹き流しで、天秤を底から50センチほど切って小さくシャクって身餌を海底で跳ねさせるように誘う。2メートル以下の竿の方が操作しやすい。ヒラメ用に使っている3メートルのムーチングロッドでは…誘いがうまくできなかったような気がしている。あくまでヒラメ本命だけど、ヒラメ狙いの竿がウンともスンとも言わないときの準備は必ずして行こう。
シーズンの締めくくりは伊豆のカワハギでと決めている。良型混じりで12匹も釣れたのでへた釣りにしてはいい結果なんだけど、針掛かりするとこまでは成功したカワハギの半分以上を巻き上げ中にバラシてしまったのが残念で仕方がない。魚信の多さでは、今シーズンで一番だったのだが……。バラシの原因は、水深が深いためリールで巻き上げている距離が長いから? やはり水温が低いせいで食いが浅く、口の皮1枚で針掛かりというケースが多いから? もともと上手くできない底の釣りだったから? 実は理由すら特定できていない。ゆっくり慎重にリールを巻いて、船が揺れそうだったらラインが緩まないように気を付けてはいたのだが……カワハギのバラシ対策を今度ちゃんと調べてみることにしよう。
低水温はどうしようもないが、気温が低いことには対応できる。いろいろ買った防寒グッズの中で一番のお気に入りは、「光電子 ジッとしていても温かい!!」というつま先ガードだった。寒さというか痺れは指先と爪先から来ることが多いが、つま先ガードのおかげで、つま先が痺れることはなかった。グンゼのホットマジックもシャツとタイツを買ったのだが、ラッシュガード+ホットマジックで上半身、下半身ともに寒いと感じることなく釣りに集中できた。ジェラルドホットジェルは最初、脛や二の腕まで塗ったのだが、トウガラシエキスのせいで温かい一方で少しヒリヒリする。皮膚との相性の問題だろうが、毛の生えていない手首、足首から先の使用に限ることになってしまった。
子供たちに楽しく釣りをしてもらうために、早掛け賞、大物賞で賞品を用意した。それなりに楽しんでいるように見えたのだが、「子供だましな物だけど、子供だましで喜ぶのが子供なのだw」という発想がよくなかったようだ。子供2号が冬休みの宿題で作った壁新聞を読んでみると…「でも、けい品の中身は(中略)少しがっかりしました。(中略)次こそは良い物が入っていてほしいと思いました。」と書いてある。ちょっと涙が出そうになった。次からは賞品は100円ショップじゃなくて、ちゃんと事前に調達して持って行こうと決めた。
著者: へた釣り