キャッチ&イートが基本のへた釣りは、釣るのも好きだが食べるのも大好き。旬の美味しい魚を求めて釣行し、釣り人の特権である、新鮮なお魚をお腹いっぱいになるまで食べるところまでが釣りだったりする。道東釣行2011で釣った魚の私的美味しい順ランキングを作ってみたぞ。
北海道の師匠が釣った魚を分けてもらったのだが、味噌漬けにしたものを焼いて食べると絶品なのだ。ほどよく脂の乗った白身には癖がなく、身がほぐれやすいのできれいに食べやすいのもうれしい。脂の乗った超大型のカサゴを想像すればよい。道東の釣船がこの魚を根魚五目の本命にしているのに納得できる味なのである。
味は東京湾で釣れるマコガレイとほぼ一緒。大分の城下カレイもマコガレイ。美味しくないわけがない。北海道ではほかにもマガレイ、イシガレイ、マツカワガレイなども釣れるが、味という点ではクロガシラカレイが一番じゃないかと思っている。小ぶりなものは5枚に下ろして唐揚げにしてポン酢で。大きなのはお刺身にしてこれまたポン酢でいただいた。
マダラといえばやや身が水っぽいので、鍋の具というイメージが強いのだが、アオゾイ同様、味噌漬けにして焼いて食べると実に美味しい。アオゾイと比べると、味が淡白すぎて魚の身の味を味わうという点において物足りないのが欠点だろうか? 大型が狙えて取り込む寸前まで抵抗するので釣趣という点では一番なのだが、お味の方は第3位。
カサゴ目フサカサゴ科メバル属の魚なので、メバルのような味を期待するのだが……アオゾイを食べた後だと、脂の乗りが足りないような気がして一歩も二歩も譲るといった感じ。小骨が少し多いのも面倒だ。個人的には北海道でガヤと呼ばれているエゾメバルの方がヤナギノマイより美味だと思うのだが、道東の釣り人はヤナギノマイはキープするけどガヤはリリース。
アイナメは東京では高級魚の1つなのだが、北海道では釣れすぎるせいか、エゾメバル同様リリースされることもある。「夏場は寄生虫がいる」という話を聞くので、火を通して食べることになるのだが、フライにすると白身の魚なので美味。50センチ級を何本か釣れば、1カ月分ほどの白身魚のフライを冷凍庫にストックしておけるので、リリースするならちょうだい!
へた釣りはほかに魚が釣れなければベラだってネンブツダイだってゴンズイだって持って帰って食う。でも、次からはアブラガレイは釣れても逃がすと決意した。一夜干しにして食べてみたのだが……泥を食っているとしか表現しようがないひどい味だし、ちょっと異臭も。ネットで調べると昔はこの魚は食用ではなく油を取るために採られていたんだそうだ。
著者: へた釣り