へた釣りに仕掛け作りの楽しさを教えてくれたのがウィリー。この色とこの色を組み合わせてグフフ♪と下卑た妄想を抱きつつ針に毛糸を巻くのが実に楽しい。残された改良の余地は、ウィリー針ではなくて餌を付ける空針なのでは?と考え、いろんな針といろんな餌を試してみることに。
この時期洲崎沖でやる沖のウィリーは、剣崎沖ウィリーイサキに比べ、配色を難しく考えなくてよい。鉄板カラーはオレンジと白。この2色のウィリーはまず外れない。あと一色、濃い色がよいか薄い色がよいかを選ぶだけ。へた釣りの場合、
・ピンク-白-オレンジ-空針
・白-オレンジ-グリーン-空針
の2種類を作る。釣れてくる魚を見て、どちらの仕掛けを主力にするかを決める。イサキが水深25メートル以浅で釣るのに比べ、沖のウィリーは水深80メートル以深を釣る。光が届かない水深なので、条件によって当たりウィリーが変化しにくいんだと思う。潮が濁り気味でキントキやメダイが釣れる日はピンク-白の仕掛け、オキメバル中心に釣れる日は白-オレンジの仕掛けがよいことが多い。
ということが分かって、沖のウィリー五目の仕掛けは工夫の余地が少なくなってきていたのだが、冷凍庫にいろんな自前餌をストックするようになってから、餌を付ける空針に凝ってみようと思いつく。船釣りだけでなく、堤防からのウキ釣りでも、どちらかというと軸が短めで吸い込まれやすい軽めの針を無意識に選んでいたように思われる。こういう針は船釣りでは餌が取られやすいし取れやすいのではないかという気がし始めたのは、ウィリー五目からではなく、アマダイ釣りから。大粒のオキアミに短軸の針はあまり使い勝手がよくなかった。知らないうちに餌がなくなっていることがあった。
今回、試してみようと買ってみたのは3種類の針+ここ最近愛用している刺さり抜群チヌR。釣り具店で大きさを比較して、チヌ針3号相当の大きさの物で揃えてみた。一番長軸なのは「丸海津13号」。「長いストレート軸が活エビに最適」と説明されている。活きてはいないが、オキアミよりも二回りほどサイズが大きい冷凍の磯エビを使うとき、針先の出る位置がいくらか頭に近づくので、針掛かり率が上がるのではと期待している。強度に問題がなければ大粒のオキアミを使うアマダイにも使える気がする。
オキアミを餌にして釣るために設計された針がマダイ用の針なのではないかと思っている。餌ズレを少なくするために「細工PEマダイ9号」というのを買ってみた。今回試してみる針の中では一番太くて重い。強度に不安はないが、吸い込まれにくいのではという心配はある。軸の長さは長すぎず、短すぎずでオキアミのLLサイズくらいを装餌するのにちょうどよい長さだと感じる。
マダイ針では重くて吸い込まれにくいとき用に、やや長めの細軸タイプのチヌ針も買ってみた。「オキアミチヌ(ケン付き)ケイムラ」という針。ケン付きタイプの針はその部分の強度に問題があると聞いたので、これまで使ってこなかったがこの機会に試してみることに。ケイムラなのはなんとかなくだったりする。なんとなく買ったわりには今回試してみる3種類の中では一番使いやすそうだし、想像できる欠点が(ケイムラだってこと以外は)ないような気がする。
比較対象は現在使ってい実績のある「チヌR3号」。ヒネリがあるのでオキアミの装餌に気を使う、餌が取れやすいという欠点はあるが、触れれば獲れるというナノスムースコートの魅力は捨てがたい(ヒネリのない「ナノチヌふかせ」は軸が短すぎて船では×だった)。アマダイ6匹釣行も2014年初大漁だったウィリー五目釣行もこの針を使った。今回試してみる3種類の針の良しあしを判断する基準はチヌRと比べてだったりする。
著者: へた釣り