タチウオ釣りに付き物なのが取り込み時に鋭い歯で横の人のラインをスパッと切っちゃうトラブル。ウダウダと文句を言い垂れる人もいるがみっともいいもんではない。切った方は当然わざとではないし気まずい思いをしている。ラインを切って怨まれないために注意することをいくつかメモ。
週末釣行組なので、タチウオの好調時には満員御礼が当たり前。ラインブレイクに関しては加害者になったこともあるし、被害者になったこともある。加害者になったときはほかにできることはないのでとにかく謝る。それしかない。すごく怒ってしまわれ釣ってる間中、文句を言われ続けるときもあるが、そんな日は心の修行だと思って耐えるしかない。被害者になったときは「混んでいればよくあることですから」とすらっと言えるようになりたい。せっかくの釣行なんだから、お互い最後まで気分よく釣りたいよね。被害者になるのは回避しようがないとして、加害者にならないために注意したいことを書いてみる。
海面に姿を見せたタチウオ。取り込もうとしてロッドキーパーに竿を固定し、天秤を掴む。ハリスへのテンションが緩んだ瞬間に横に走るというのを何度も見ている。特に大型のタチウオほど大人しく船に入るのを嫌って隙あらば横に走ってやろうとしているように感じる。魚の取り込み時にロッドキーパーは使わない。まずは天秤を手に取り、ハリスのテンション抜けを防ぎ、竿は無造作に置いてタチウオを横に走らせないことに集中する。これだけで横の人のラインに歯が触れる確率は相当減ると思う。
最初から自分の真下ではなく、横の人、ひどいときは横の横の人のラインの近くにタチウオが浮上する人は、ドラグをマックスまで締めて電動リールの巻き上げ速度をマックスにして強引に巻き上げるようにした方がいい。タチウオの引きは強烈だが、仕掛けのハリスは太いので少々強引にやり取りしてもハリスが切れるということはない。むしろタチウオを海中で遊ばせたほうがハリス切れに繋がるので、ドラグも巻き上げレバーもマックスで取り込もう。
海面でではなく、海中でほかの人のラインをスパッとやっちゃうケースの多くは食い上げ魚信、フォール中の魚信に対処が遅れたときのように思う。両方、仕掛けの長さ分、タチウオが海中で自由に動き回れる。仕掛け3メートルだと横の人、横の横の人くらいのラインまでタチウオが届いてしまう。タチウオが餌を咥えている雰囲気があるならじっくり粘って食わせたいところだが、遊ばれてる?と感じたらリールを少し巻いてタチウオが自由に動き回れる範囲を少しでも狭くするのがいいように思う。
ラインを切らない方法ではなく怨まれない方法w タチウオ釣りには予備のラインを持って行くといい。ラインを切られて怒っている人の多くが、ライン代が惜しいというより釣りの続行に不安を抱いてイラッとしているように感じる。持って行くのは一番安いPEを100メートルでいい。それを差しあげて繋いでもらえば機嫌も直るはず。「俺のはこんな安いラインじゃねぇ!」とほざくヤツはさすがに相手をしきれないので無視しよう。自分のラインが切れたときも予備のラインを持っていれば釣りの続行に不安がなくなり心に余裕が生まれる。
著者: へた釣り