苦手意識解消どころか、どんどん苦手意識を増幅させていっているのがタチウオだ。その理由は釣行毎に釣り方が変わっていて、前回覚えたことが役に立たないから。ゼロから勉強していって4、5釣行でやっと人並みに釣れるようになることが多いへた釣りの場合、これは致命的な気が。
初めてタチウオ釣りに挑戦したのは2012年の1月。辰年だからドラゴン釣るぞ~と、変な抱負を胸に、半日で4匹。そのとき品川・中金の増尾船長に教わった釣り方は「1メートルくらいずつ誘い上げて3秒制止の繰り返し。魚信があっても同じテンポで誘い上げ続け、竿にグンッと重みが乗ったらアワセる」だった。4匹も(←へた釣りはこれで満足w)釣れたので、タチウオって難しくない?と完全に勘違いしてしまった。
次回釣行(羽田・かみやに初めて行った日。以降、タチウオはすべてかみやから出撃)はボウズを喰らう。1回目で4匹釣った1メートル巻いて3秒止めては全く通用しなかった。そのとき竿頭だった人に教わったのが、「電動リールの超スロー巻き上げ」。魚信があっても竿を持つのは禁止で、勝手に針掛かりするまで放置しないとダメだと教わった。そんな釣り方あり?と思ったが、実際にその人だけ釣れていたのだから、ありと考えるしかなかった。
3回目の釣行は1メートルくらいずつ誘い上げて3秒制止で12匹釣れた。しかも実釣時間2時間半くらいでの釣果なので、ほぼ途切れることなく魚信が続いていた状態。な~んだ、やっぱり最初に教わった方法でいいんじゃないかともう1回勘違いしてしまうことに。
4回目の釣行でタチウオに猛烈な苦手意識を持つことになる。すぐ後ろでH賀達人&異次元O塚さんが10匹以上釣っていたのにへた釣りは1匹だけ。達人&異次元さんを観察すると、フワフワと小刻みに誘ったり、魚信があったら竿をシェイクさせたりしていた。このときは浅場での釣りで誘い上げる範囲がないので、こういう釣り方になっていると勝手に解釈した。
そして先日のKFCデビュー釣行。またも全くタチウオに相手にしてもらえなかった。小刻みに誘い続けて「下から上まで魚信はずっと出てるよ」という達人さんのすぐ横で、「全く魚信がねぇ~!!」とぼやいているのであるから何かが違うのではなく、何もかも違うのではないか!?と考えるしかなくなった。夏だからどうとか、水深がどうとか、そういうレベルの話ではなさそう。
釣りの引き出しなんてほどには中身が充実してないので、取りあえず散らかった机の上を整理してみると、こんな感じになる。
1.1メートル刻みの誘い上げ3秒制止で釣れるときは釣れる。
2.1の方法で釣れないあるいは針掛かりに持ちこめないときは、30センチ刻みのフワフワ誘いに切り替える。
3.30センチフワフワで、魚信は出るのに誘い上げ続けても針掛かりしないときは巻き上げ中止でその場でフワフワ。
4.その場でフワフワしてもダメなら激しくシェイク。
5.1~4を試してもダメなら置き竿にして電動スロー巻き上げ放置釣り。
1つだけ間違いない教訓は、小刻みに動かして誘ってみるというシチュエーションは確実に発生する。軽い錘が使えるライトタックルの方が圧倒的に有利だ。錘100号で30センチ刻みでフワフワ誘うのはかなりきつかった。ラインの太さも錘の重さも半分になれば、竿を操作するつらさは相当改善されると思われる。食い込みも穂先の柔らかいライトタックルならいくらか改善される気がするんだけど、どうかなぁ? タチウオ専用竿ならもっといいのかな?
著者: へた釣り