演繹法と帰納法。釣りでも仮説に到達するために両方使う。アワビ貼りブレードは演繹法で、針選びは帰納法で仮説に至ったような。「どうやらこの針が釣れる」という経験を積み重ねて至った仮説=へた釣りにはスピード針、特に「競技カワハギくわせ」が一番相性が良さそうだってこと。
アワビ貼りブレードの場合はこう考えた。
原理:カワハギは下錘に寄ってくる。
事象:ほかの人より下錘を派手にすればもっと釣れる(惨敗したTKB43予選1戦目で認識)
仮説:アワビ貼りブレードで下錘の集魚効果をあげればきっと釣れる。
演繹法である。で、仮説が立ったら、それを実証するために、アワビ貼りブレードを使い続けて、釣果の善し悪しをチェックしてみる。
海の条件(ウネリの有無、潮の濁り具合)、魚の活性(ゲストの有無、カワハギの活性)などによって、アワビ貼りブレードを使った方がいいときと、使わない方がよいときの条件を抽出するのが次の課題。現在、分かっているのは潮が止まってサバフグの猛攻にさらされたときは、アワビ貼りブレードを外した方がいいかな?ってこと。魚信を感知することなく、針が全部なくなっては釣りにならない。
「競技カワハギくわせ」という針を使うようになってから釣果がよくなった。宙で釣るのでハゲ針系がよいはずと思い込んでいた(去年からずっと使っている「競技カワハギ速攻」のストックがいっぱいあるw)のだが、ハゲ針よりもくわせ針の方が掛け損ないが減って釣果がよい。おそらく小さな魚信に対処できておらず、十分に食い込ませやすいスピード針の方がへた釣りには合っているってことか?
事象:スピード針だと釣果が上向く。
因果:アワセが下手でもスピード針なら食い込ませやすく吐き出されにくい。
仮説:へた釣りはスピード針と相性がよい。
帰納法で考えて、スピード針を使うべきという仮説に至る。
これが不思議なことにダイワの「スピード」「パワースピード」ではダメなのである。ダイワのスピード系の針とがまかつの「競技カワハギくわせ」を比べると、大別すれば両方、スピード針ということになるのだろうが、その形状は少しだけ違う(写真上ががまかつ、下がダイワ)。もう少し知識があれば、この形状の違いによる差を理解できるのだろうが…へた釣りの目には微差としか映らない。試しに丸せいご針(ダイワの「マルチ」)も使ってみたのだが、吸い込ませるとこまでは成功しても吐き出されやすすぎるようで、あまりよい結果は得られなかった。
「競技カワハギくわせ」の吸い込まれやすく吐き出されにくくデザインされた形状がへた釣りの釣り方に絶妙にマッチしているんだと思う。がまかつの「A1鋼」で作られた針なので、針が折れたり伸ばされたりすることもないし、「ナノ・スムース・コート」で貫通性能は抜群だしで、しばらくこれを使い続けるために、釣り具店で売っていた5号(ダイワのスピード7.5号相当)をほかの人に悪いかなぁ~と思いつつ全部買い占めてしまったよ。
著者: へた釣り