1日目、2日目にボウズを食らって、大いに焦ったアキアジ遠征2012。3日目になんとか2本釣り上げ、強烈な引きを楽しめた上にイクラにありつけた。同じ釣行で北海道の師匠は13本。仕掛けなどは同じなわけで、腕の差ということになる。飛距離に差はない……ポイント選びと誘い方の差?
止別に来る釣り人の中でも北海道の師匠は飛びぬけて釣果がよいので、一足飛びに師匠に肩を並べようなどという大それたことは考えていない。1日やってボウズなんて日さえなくなればアキアジ釣りはもっと楽しくなるのになぁ~というささやかな希望を抱いているだけだったりする。大雑把に書くと、投げて巻いてくるを我慢強く繰り返すのがアキアジのウキルアー釣り。何が釣果に6倍もの差を付けているのか、師匠に教えを請うたり、周りの釣れている人(師匠以外にあと数人、釣れるペースが群を抜いている人がいた)を観察したりして、こうかな?と思われるものをメモとして残しておく。
まずはポイント選び。河口の形状をよく見て、川に流れ込む本流を探す。次に本流へとつながる海水の流れに沿って、タマリと呼ばれる水深が深くなっているポイントを探す。海流を読んでポイントを絞り込む…磯や堤防などでは当たり前の行為なのに、止別海岸の場合は、釣り人の密度が高い場所を避けて釣りやすい場所にエントリーしてしまう。どう考えてもこれが間違い。アキアジの群れが薄いところほど釣り人も薄いと考えてよい。自分なりにその日のポイントを読んだら、横の人と肩がぶつかってもいいやっ!と特攻するのが大事。面白いことによく釣っている人は、いつのまにか釣れているポイントにいる。
激戦区での釣りにオマツリはつきもの。仕掛け同士が絡んだくらいならラッキーで、PEラインが相手の金属部などに擦れたときは、思い切ってラインの先を切り捨てていくのが大事。ラインシステムを手早く、海に立ちこんだ状態で結び直せるようにならないと、どうしても釣りに参加できない時間が増えてしまうと気付く。また、へた釣りはPE2号を使っていたのだが、激戦区で遠投が必要ないとき用の竿(PE3号)を用意しておいて使い分けるのが、無用なトラブルを避けるために有効な手段かもしれない。師匠はノンノットと呼ばれる簡易的な接続具で急場を凌いで、喰いが落ちついたらラインシステムを組み直していた。でも…このノンノットと呼ばれる接続具がどれだけ探しても売ってないのである。
餌の付け方もアキアジのやる気がないときには大事。北海道の師匠のオススメの装餌法は、普通に針に餌を付けた後でソウダガツオの身を半分くらい爪などでそぎ落とすという方法。薄くなりほぼ皮だけが残った餌がヒラヒラと動くことでアピールになるし、ルアーの動きも損ねないんだという。へた釣りが釣った2本は、いずれもこの餌の付け方を教わってからなので、効果はありそうな気がしている。ルアーの動きといえば、使うルアーのよって適切な引く速度が変わる。アキアジのウキルアーに適したルアーの決定版はこの3種かなで紹介した3種類を全部使ってみたが、スローに巻いても一番よく動くのはぐるぐるサーモンだった。いろんなルアーを使うよりまずはぐるぐるサーモンだけで引く速度や誘い方を学んだ方が正解かもしれない。
どうしても別のルアーを使いたいという局面もある。向かい風でアキアジの群れの位置は分かっているのにキャストが届かないときだ。飛距離という点で一番出るのがサケ専用スーパーブラー。小さいので風の影響を受けにくいうえに、60グラムのものも売られている。逆風で波の向こうへの大遠投が必要なとき用に持って行くといいかも。あとはウキ下。ウキ下が長めの方がメスが釣れる可能性が高いと言われている。これは極端な浅場にはメスが入ってこないということのように思う。メスを狙うなら、ある程度水深のあるポイントに絞った方が釣果に恵まれそうな気がする。引きはオスの方が面白いのだが、釣ってうれしいのはメスなのだ。
著者: へた釣り