釣りたての魚は美味い。自分で釣った魚は更に美味い。キャッチ&イート派のへた釣りは持ち帰った魚は全部食べる。そうでなくては釣られた魚がかわいそうだ。LTウィリー五目で釣ったトロピカル…極彩色の魚だって持ち帰った以上は食う。料理法次第ではなんとかなる……かな?
持ち帰った魚はあと一目で真性五目釣り達成!? LTウィリーで釣れた魚図鑑を参照してほしい。この中で食べたことのある魚は、キダイとトゴットメバルの2種類だけ。残りの魚は初めて食べた。体色は赤を基調に、口がとがっていたり、背中やヒレがショッキングピンクだったり。西表島で食べた魚たちよりもトロピカルな外見にビビリながらも喰った。まぁ、一番美味しかったのはトゴットメバルの煮付け。メバルに比べると脂の乗りが悪く淡白という人もいるが、煮付けたあとで区別できる人はほとんどいないと思う。
刺身で食べてもそこそこいけると聞いていたキツネダイ。1匹まるごと刺身にすると味があれだったときに取り返しがつかないのでまずは少しだけお刺身にしてみた。透明感のない白身。お味の方は……ない。白身の魚のお刺身らしい食感はあるのだが、味がほとんどしない。お刺身は断念して、味を足すために切り身を大葉で巻いてフライにして食べた。身が繊維状にほぐれる独特な食感はそれなりに面白い。美味しいかと問われると、白身魚のフライだね……としか応えようがない。
★キツネダイの大葉巻きフライのレシピ
1.キツネダイを三枚に下ろして、塩・コショウで下味をつける。
2.身の上に大葉を置いて巻く。
3.小麦粉、溶き玉子、パン粉の順につける。
4.揚げたらタルタルソースを乗せて出来上がり。
アカイサキもシキシマハナダイも下ろしてみると身が水っぽく、少し生で食べてみたところ脂が乗ってない=うま味が足りない。煮付けにしようと思っていたが、方針を転換し、うま味が足りないならうま味&脂を足して食べてやろうと決める。アカイサキはマヨネーズ焼きで、アカイサキ以上に身に味がないように感じたシキシマハナダイはキムチマヨネーズ焼きに。身が水っぽいと感じる魚は塩焼きなど焼き物にするのが外れないが、塩焼きでは美味しさが足りない気がするので変わり焼きにしてみた。この作戦は成功。美味しかった。
★アカイサキのマヨネーズ焼きのレシピ
1.卵黄2個分にマヨネーズを適量入れて、混ぜる。しゃもじですくってポタポタと垂れるくらいの硬さに。
2.三枚に下ろした切り身をソースの中に漬け、20~30分くらい放置。
3.身を取り出し、上にソースをもう一度盛ってから200度のオーブンで10分くらい焼く。
(ソースに細かく刻んだキムチを混ぜ込むとキムチマヨネーズ焼きになる。マヨネーズ味を足してもまだ物足りないときの最終兵器だ)
今回持ち帰った魚の中で一番期待していなかったのがこのヒメという魚。ヒメ目にはエソが含まれるので、小骨が多くて練り物にしかならないかな?と考え、まずはさつま揚げにして食べる。これが、絶品だった。子供1号&2号からはおかわりまでくるくらい美味かった。エソの仲間だからさつま揚げだけでは芸がない。干し物にしてもイケるらしいので、みりん干しにしてみたのだが、これまた悪くない味だったので、これからもヒメはリリースせずに釣れた分だけ必ず持って帰ろうと決めた。
★ヒメのさつま揚げのレシピ
1.ヒメを三枚に下ろして細かくなるまで庖丁で叩く。ミンチ状になるまでだと大変なので荒く刻んだ状態まで叩けばOK。
2.フードプロセッサーに叩いた身を入れてミンチ状になるまでスイッチON。塩や砂糖(分量適当)を入れてさらにフードプロセッサーにかける。
3.水溶き片栗粉を加えてもう一度混ぜたら、まな板の上に揚げたいサイズに塊を作って140度くらいの油で表面がキツネ色になるまで揚げる。生姜醤油で食べよう。★ヒメのみりん干しのレシピ
1.酒・醤油・みりんを同量ずつ混ぜて漬け汁を作る。
2.三枚に下ろした身を漬け汁に1時間ほど漬け込む。
3.漬け汁から取りだした身に白ゴマをたっぷり振って半日陰干し。
4.弱火でじっくり焼いて食べる。
著者: へた釣り