金沢八景・一之瀬丸のイサキ船長の発言を聞いていると、剣崎沖のイサキ釣りで重要なのは、一に仕掛け、二にシャクリ。仕掛けに関しては特に枝スの長さが魚信の有無に影響がある。剣崎沖イサキは8月末で終了。束チャレンジは次週が最終章なわけだ。今さら仕掛けを見直してみる。
枝スの長さが魚信の有無に影響があるのは事実だと思う。船宿仕掛けは枝長6センチ、へた釣りの仕掛けは8センチ。対して、市販のウィリー仕掛けの枝長は15センチくらいあることが多い。束なんてどの口が言うた!?釣行でも市販仕掛けを使っていた人はほぼ一ケタ釣果に終わっていた。枝長によってイサキの反応は変わらないと思う。イサキがウィリーを吸い込んだ瞬間に竿先や手元に感知できるかどうかが枝スの長さで変わってくる。ウィリーにイサキが触れたことが分かれば、食いダナのヒントになるし、シャクリを止めたり、幅を小刻みにすることで食い込ませることができる。8センチ枝スではどうにも魚信を出せなくて苦戦していたとき、船長のアドバイスで6センチ枝スに変えるとそれまでなかった魚信が嘘のように出たという体験もした。
ウィリー仕掛けは、上から70、130、190の位置から枝スを出す全長2.6メートルの仕掛けを昨年まで使っていたのだが、今シーズンから80、150、220から枝スを出す全長3メートルの仕掛けに変えた。仕掛けを激しく動かすことが多いへた釣りにはこの変更は大失敗だった。魚が掛かるのは上から2本の針に集中し、下2本の針にはほとんど魚が食ってこない。特に1番下の針で釣ったイサキは40匹中2匹だけ。3番目の針が5匹程度、残りの30匹以上は1番上と2番目の針で釣った。全長を2.6メートルに戻したバージョンを用意するのは当然として、速いシャクリ(=仕掛けが馴染む時間が短い)に適した2.2メートルのショート仕掛けを用意した方がいいのではと考え始める。
へた釣りが妄想する数釣りシーズンの剣崎沖イサキに最強の仕掛けは図(クリックで拡大)のようになる。コンセプトは「速いシャクリで勝負するなら全長も枝スも短く」だ。枝スが5センチなのは船宿仕掛けより短くすることで差が出るかどうかの実験。ダメなら6センチに戻す。全長2.2メートルならイサキが釣れている天秤からの距離に4本のウィリー針を密集させて勝負できる。1番上の針が天秤に近すぎるという不安がないでもないが、実験してから成否を決めればよい。これが上手くいったらカイワリシャクリで釣るイサキの数釣りに適したウィリー仕掛けが作れる気がするのだが……どうだろう?
著者: へた釣り