初めての浅場のタチウオ釣りで「ダメダァァアア!」と絶叫し、ひと眠りしてようやく心が平静を取り戻してきたので、冬のタチウオ釣りと夏の浅場のLTタチウオの差分を抽出してみることにした。同じ魚なのでやってることはよく似ているが押さえておくべき違いがいくつかありそうな気がする。
道具立て、魚信を出すための誘い方、針掛かりさせるための誘い方など、同じ対象魚でも違う釣りだと把握しておくべきことが割と簡単に見つかる。かみやで同船し竿頭だった2人(O塚さんとH賀さん)の釣り方をしばらく観察していたのだが、O塚さんは後ろから見ているとカワハギを釣っているような小刻みな竿の動きが特徴的。一方のH賀さんはルアーでいうところのワンピッチワンジャークのような動きをしていた。
へた釣りはタチウオにはコレと信じてチドリ天秤(しかも径太め)を使っていたのだが、これがまず1つめの間違い。細めの径(ライトタックル用)の天秤を使った方が食い込みが明らかにいいらしい。竿も柔らかめのLT竿の方が魚信があってからフッキングに持ち込める確率が上がる。32打数1安打でダメダァァアア!となった理由の1つがこれ。へた釣りの道具(30号竿やビシ竿にチドリ天秤)では、魚信を弾きまくっていたってことだと思う。
仕掛けはハリス1.5メートルほどでよかったようで、3メートル(さすがに途中で2メートルに詰めたけど)の仕掛けでは、竿先や手元までタチウオが喰いついた手ごたえが伝わったときには既に手遅れになっているってことだろうか? それでなくても結構忙しく竿を動かす釣りなので、仕掛けが潮に馴染むまでのタイムロスを考えると、魚との駆け引きがタイムラグなしで行える浅場の釣りの場合、長すぎる仕掛けは魚信を減らすし、針掛かり率を落としているだけってことか。
へた釣りの誘い方はハンドル1回転分刻みで50~60センチの幅。静止時間は0~1秒くらいのイメージ。たまたま上手くいった深場の釣りでこの誘い方なら魚信が出やすかったので踏襲した。でも、底から3~10メートルしか食いダナがない浅場の釣りではもっと小刻みに誘いをかけるのが普通らしい。30センチ刻みくらいで…釣っている後ろ姿がワンピッチワンジャークのように見えたのはこれを実践していたからかな? 小型の両軸リールでハンドル半回転分くらいずつ誘っていた。
針掛かりのさせ方は、30センチ刻みで誘っていたならそのまま誘い上げ続けるという方法もありのようだ。へた釣りの場合、誘い幅が大きかったのでダメだったってことか? ほかにも魚信があったら「魚信があったタナで小さくフワフワと誘う」のも有効な方法であるらしい(カワハギを釣っているような小刻みな竿の動きはおそらくコレ)。どちらの方法がいいかは、その日のタチウオの気分次第なので、両方できるようにならないとね。
著者: へた釣り