2日分を合わせてやっとツ抜けという実に悲しい釣行期と閃迅カワハギでできることを整理を読んだ師匠から励ましのメール。「スランプのときほど基本に返ることが大切ですよ」。カワハギ釣りの基本である錘を底につけたまま魚信を取る練習を真剣にというのが師匠からのアドバイス。
浦安・吉野屋の石原船長は、集寄や中錘など余計なパーツを省いたシンプルな胴突き仕掛けでカワハギを釣ることを勧めてくれる。錘を着底させて、小さなカワハギの魚信を取ってアワセるというのが、カワハギ釣りの醍醐味だと説明された。一方で、「魚信が取れない人は竿を動かして」と言われることもあった。昨年までのへた釣りは魚信が取れない人だった。今年は閃迅カワハギのおかげで魚信は取れる人に進化したのだが、進化が釣果に結びついてないことはここ数日の原稿のとおりである。
というわけで師匠から送られてきたこうやって練習すればというメールを整理してみる。文字で書くとできそうな気がするのだが……波で揺れ、潮に仕掛けを流される船の上だと、難しいんだよなぁ~~~。
クワセの三段活用 1-着底スティ-錘を着底させて、錘が底から離れない状態で船の上下するのに合わせて竿を上下させて待つ。竿先は錘の負荷がかかった状態になり、曲がった状態になる。当然海中の道糸も張った状態になっている。この状態で、竿先や手元に伝わる魚信に電撃アワセで反応して釣っていく。師匠もこれで釣れるほどへた釣りの反射神経がいいとは思ってないようで、いろんな魚信を感じる練習用ってイメージ?
クワセの三段活用 2-ゼロテンション-着底スティでは、コッという魚信しか出ず、どうしてもカワハギを針掛かりさせることができないときは、竿先を少し落として錘負荷が竿先に掛からない状態にしてラインを緩く張った状態で魚信が変化するか試す。ゼロテンションと呼ばれる釣り方だ。これでアワセられるかどうか様子をみる。聞きアワセがしやすいので、これで釣れれば一番効率がよさそうだ。
クワセの三段活用 3-タルマセ・ハワセ-ゼロテンション状態でもカワハギを針掛かりさせられる魚信を出せないときは、道糸をさらに出して、タルマセた状態にする。タルマせた状態では魚が餌を咥えたときの違和感が小さくなるので長時間餌を口に咥えさせることができる。タルマセた状態からさらに糸を出すと餌を海底にハワセた状態になり、より長時間カワハギが餌を咥える状態を作ることができる。
1(ステイ)→2(ゼロテンション)→3(タルマセ・ハワセ)を師匠はクワセの三段活用と呼んでいた。この順番で察知できるだけの魚信を、釣れる魚信に変えていくのがカワハギ釣りの基本なんだそうだ。いずれの場合も聞き上げをまめに(2、3秒に1度)行うことが肝要。聞き上げは餌を咥えたにも関わらず魚信を出していないカワハギをフッキングさせる(コッという魚信を感じてからでは手遅れ)という効果があるし、カワハギに餌の存在を気付かせる誘いの効果もある。
このクワセの三段活用のほかに宙釣り、タタキなどのテクニックがあるが、まずは底生のカワハギを釣るならこの3つのテクニックをマスターしてから。「これができない人は絶対に上達できないと言い切れる」とまで師匠に言われてしまっては、大好きなタタキまくりは封印してしばらくは1(ステイ)→2(ゼロテンション)→3(タルマセ・ハワセ)の練習を繰り返すことにしようと思う。
著者: へた釣り