自作ウィリーで臨んだ剣崎沖イサキ第6戦も玉砕し、週末アングラーにはイサキが釣れないなんて無茶な屁理屈までこね出して、今年はイサキ釣りやめとけばいいのにって状態になっているのだが……やめられない。師匠からウィリー自作のヒントをもらったので紹介する。
師匠の書いていることは分かることもあるし、分からないこともあるので、分かった部分だけ咀嚼してみると、以下の5つの法則が導き出される。
1.狙う魚ごとにシャクリ方の違いがあるので使い分けるピッチの短いシャクリと、制止時間の短い止めでシマダイ。ロングピッチのシャクリと、長めの止めでマダイ。イサキはマダイのシャクリ方と似ているそうなのだが、止めはマダイほど長くとる必要はなく、以前「30秒止めている」と話すと「あり得ない」と言われたので、長くても10秒以下何だと思う。
2.水中でのウィリーのシルエットの見え方を想像する水中では赤や茶(濃茶)は黒っぽく見え、白やピンクは淡く見えるものらしい。赤や茶(濃茶)は魚の目にシルエットがはっきり見え、白やピンクはシルエットがあいまいに見える。水深が深くなるほど、濁りや潮色が暗いほど、白やピンクが有利で、濁った水中で膨張して見える色なので、視認性が悪い環境の中では比較的認知しやすい。イサキには緑がいいというのは、緑のウィリーが中間色で特に際立った個性がないからだという。
3.針の地色はウイリーのコントラストで使い分ける師匠にもらったウィリー針には、針が金のもの、銀のもの、オキアミカラーのものが混ざっていた。金と銀は潮色と釣れる層で使い分けるものらしい。逆にオキアミやホワイト針は針の存在を目立たせたくないときに使う。地の色とウイリーのコントラストで、仕掛け自体のアピール度をコントロールできるというのだが……。
4.海の状況を把握するパイロットウィリーでまずは釣る海中の状況をいちはやく察知するためのウィリーのセットをまずが作るべきというのが師匠のアドバイス。淡い色がいいのか、濃い色がいいのか、潮色はどうか、魚の群れは縦に伸びているのか、一か所に固まっているのか、針を目立たせるべきか目立たせないほうがいいのか。当日のアタリウィリーを探すためにいろんな色を混ぜたウィリー仕掛けを用意する。アタリウィリーが絞り込めたら、同系のウイリーを中心に組んだ仕掛けで勝負。釣れなくなったら、再び色混在のパイロットウィリーで新しい条件を探るといいようだ。
5.アミエビの生物臭を利用してウィリーに食いつかせる師匠は徹底して、コマセの撒きすぎ厳禁派である。アミエビは生物臭を利用して、アミエビにウィリーの存在を気づかせるためにほんの少量撒くもの。あとはコマセの存在に気付いた魚をウィリーの不自然な動きで反射的に食わせるというのがこの釣りの醍醐味らしい。つまりコマセは魚を寄せるためのものではないってことみたいだ。魚が思わず食いつきたくなる色と動きで、コマセにではなくウィリーに飛びつかせるのが楽しいだという。
著者: へた釣り