GWが終わり5月中旬を過ぎると、海水温が上昇し、いろんな魚が釣れるようになってくる。本格的に釣りをする人は餌取りの小魚が増えてと嫌うが、イワシや小アジの数釣りはファミリーフィッシングには最適。今回はへた釣りが本牧海釣り施設で感じたことをつらつらと書いてみる。
車なら本牧ふ頭ICから5分、電車釣行なら横浜からバスに乗って40分くらいで着く本牧海釣り施設。クロダイ、シーバスなども釣れるようだが、なんといってもカタクチイワシや小アジをサビキで狙うのが楽しい、釣り入門に最適な釣り場である。毎日、毎日、数百人の釣り人がコマセのアミエビを撒いているわけで、盛期ともなれば、束釣りは当たり前、サビキの針数だけイワシの鯉のぼりが楽しめちゃうのである。
■海面までの距離があるので3メートル以上の竿で手返しよく
本牧海釣り施設の釣果報告を見ると、まだ大きなイワシの群れが回遊してきているという状況にはないようだが、海水温の上昇具合を考えるといつ爆発してもおかしくない。1回釣行すれば、1年分のイワシや小アジのフライを冷凍庫に蓄えられるなんて日もある。サビキをするなら釣り座は沖桟橋と呼ばれる沖に長く伸びた桟橋がよい。施設に通う人の中には沖桟橋でも特にこの辺りがよいと言う人もいるが、家族が固まって釣り座を確保できる場所が空いていればそこで釣るが基本だ。
沖桟橋の水深は15メートルから20メートルくらい。サビキをやるポイントにしては深い。また釣り座から海面まで5メートルくらいある。1.8メートルくらいのパックロッドでも大丈夫だが、針にかかった魚を一気にぬき上げられるように3メートル以上の磯竿を使った方が有利だ。海面から巻き上げているうちに針から外れて魚が落ちることが減るし、釣り座の高さを考えると3メートルくらいの竿の方が手返しが断然よい。6~8号くらいの錘を使うので、磯竿の2号か3号くらいがよい。
■水深があるのでサビキ仕掛けは発光系が有利だと思う
あとはサビキ釣りの定石通り、アミエビをコマセカゴに7~8分目詰めて、魚がいそうなタナで大きくしゃくって待つだけ。水深があるのでイワシのタナは結構上下する。魚信がないときは広く探る。コマセを振りだしたらあまり竿を動かさないでじっと待つのが基本。竿を大きく動かすとせっかくのコマセの煙幕と同調しなくなるし、小刻みに誘ってリアクションバイトを期待する必要ななく、かえって魚が餌を食べにくくしているだけ。竿を動かして誘うよりもマメにコマセを詰め替えて打ち返すことに労力をかけるべき。
サビキ仕掛けはスキンでも魚皮でも何でも釣れるときは釣れるのだが、あまり大きな群れが入ってこずに小さな群れが散発的に回遊してくる場合は、水深があるので発光系のサビキ仕掛けが有利。ほかの人が釣れる前に、発光系の仕掛けを使っているへた釣り一家がまず釣れるという状況を何度か体験している。針のサイズは4号か5号でよい。へた釣りはMarufujiのルミックスサビキを愛用していたのだが、最近あまり釣り具屋で売っているのを見かけなくなった。製造中止になってしまったんだろうか? 見かけたら買いだめしているのだが、この半年くらい買えてないような……。
もう1つの注意点はコマセカゴ。網目状の上カゴは子供だとうまくコマセを振り出せないことが多い。ふた付きのプラスチック製の下カゴか、ボートなどで使う蝶つがい式のプラカゴなら非力な子供でも、効率よくコマセを撒くことができる。あとは潮の流れを見て、潮上にパパ、潮下に子供と釣り座を並べるのも、子供たちに釣り好きになってもらうために必要な心遣い。沖桟橋の足元は金網になっているので、魚を外すとよく網目から落ちてしまう。使い捨てのレジャーシートなどを持っていき、その上で魚を外すなど工夫をしないと、元気に暴れるイワシたちは子供の手から海へと帰って行ってしまうぞ。
著者: へた釣り