新島キンメは海中で起きていることが全く掴めなかった。思っていた以上に難しいということだけは分かったが、釣りとしての面白さは正直に書くとよく分からなかった。でも、釣れたキンメダイがすごく美味しいってことはお刺身を食べてすぐに分かった。これはまた釣りに行きたくなるね。
2キロのデラキンメの頭を煮付けに。お酒をチビリチビリやりながら頭を分解していくのが楽しい。十分な大きさがあるので頬と頭にたっぷり身があった。しっかりした身質の身が煮汁をしっかり吸って口の中で旨みが爆発する。目玉のプルプルツルンとした食感まで楽しい。味付けは甘辛にして、煮上げてから時間をおいて味をなじませると、お酒のアテに最高だ。
お次は真子の塩焼き。頭と一緒に煮付けちゃうかとも思ったが、せっかくなので味のバリエーションを増やすことに。塩を振ってしばらくおいたものを焼く。焼きたらこならぬ焼ききんめこだ。塩加減良く仕上がったので、これまた日本酒との相性は抜群だ。最初はほぐしながら食べるなんてお上品なことをやっていたが、齧りついて味わい余韻を日本酒で流し込む方が美味かった。
本日のメインはデラキンメの炙り刺し。上手に皮を引く自信がないなら皮を付けたまま炙った方がよいと深場の勇者様に教わったので言われた通りにした。皮目をバーナーで炙ると脂がパチパチと音を立て溶け出しているのが分かる。帰りに寄った河津・わさび園かどやで買った本わさびを擦りおろし少しだけ乗せていただく。見た目で既にこれまで釣って食べたことがある30センチ以下のキンメとは別物だということは想像できていたが、しっかり脂が乗っているのに脂の質がすごく上品。口の中全体にふわりとほのかな甘みが広がる。本わさびの爽やかな香りがキンメの甘味を引き立てて際立たせてくれる。いくらでも食べられそうだったが一気に食べてしまうのはもったいない。半身の半分だけで我慢。
お酒が少し残っていたので、胃袋を湯がいたものをポン酢につけて。きれいに洗ってからお酒に浸してしばらく待つ。お湯にくぐらせ冷水に取ったものを細く刻む。コリコリとした食感を楽しみながらお酒をチビリ。中骨を焼いたのも食べる?と聞かれたが、食いしん坊でも既にお腹いっぱい。残りはしゃぶしゃぶ、炊き込みご飯…どうやって食べようかと考えている。
著者: へた釣り